仕事は成就した結果を評価してもらうことが大切ですが、きちんと評価してもらうには評価の目安となる目標の設定をする必要があります。適切な目標値を設定することは、仕事の達成だけでなく仕事を遂行した人の能力を向上させることにもつながります。
仕事の目標値を決める時は、上司と人事部門の人が仕事を行う人と話し合いをすることが必要です。また仕事の結果については、上司と人事部門が目標の達成の具合を確認して業績評価をすることが必要です。
仕事の目標の設定
仕事をする場合に目標を設定するかしないかで結果が大きく違ってきます。目標を設定すると目標を達成しようとする意欲が出て仕事に真剣に取り組みますが、目標を設定しない場合は目指すものがなく仕事が義務的になりがちです。
仕事をする手順として品質管理のPDCAの考え方がありますが、目標はこの考え方のPのプラン（計画）に近いと考えられます。計画を立てて実施し、チェックをして再び実施をするPDCAサイクルが仕事の質を高めます。
計画は3年から5年ほどの中長期の目標もありますが、現実的な目標としては1年の短期計画、1年の上期と下期の計画、更に月別の計画などがあります。月別の計画を達成することを目標に活動を行うことが、半期・1年の業績につながると思われます。
目標となる計画は会社の発展を考えると同時に、部門のマネジャーのマネジメント能力と個人の職務遂行能力を高める狙いがありますので重要です。また実施後のチェックは正確な目標を作成するため必要になります。
仕事の目標と評価
計画は会社全体の目標数値で、それが部門や個人にブレイクダウンされます。個人が目標数値をクリアすれば評価につながり、部門や会社が目標を達成すれば部門のマネジメントや会社の経営能力が評価されます。
個人の目標数値が達成されることが部門の目標数値達成につながり、個人が業績の評価をされるとともに部門のマネジャーが評価されます。部門の数値目標を合算した数値が会社全体の業績になり会社の発展に結びつきます。
会社が計画通りの数値をあげる根底には個人の目標数値があり、個人の目標数値の集積が部門の目標数値になります。個人の目標数値は会社発展の基本になりますので、目標数値の作成には会社としての人事、部門としての上司が関わることが必要です。
個人の目標数値を作成する段階から会社と部門が関わることで目標数値の設定が正確になるとともに、目標が達成された時の評価が確実に行われることになります。会社は、個人や部門のマネジャーの育成という人事的課題の実現ができます。
評価されやすい目標値の設定
仕事の目標値は人事考課を行う上で重要です。目標管理制度は多くの企業に導入されていますが、一定の期間内の目標達成度合いによって評価する制度です。目標を達成できるかどうかは目標値の設定により異なってきます。
目標値は上司や人事部門が本人と話をして決めますが、本人の成長につながる適切な難易度の目標値にすることが大切です。難易度が難し過ぎず易し過ぎない目標値にすることで、本人が達成する努力をするような目標値にすることが必要です。
一定期間が経過すると、上司と人事部門は目標値の達成度合いを確認して業績考課を行います。本人の能力を引き出す適切な目標値が設定されていれば、本人は仕事の遂行とともに職務遂行能力が向上します。
目標数値が適切に作成されていれば、会社の上層部や人事は個人や部門のマネジャーを評価することが容易になります。目標数値が本人や部門のマネジャーの能力では実現が不可能な過大な数値である場合は、本人やマネジャーが挫折する恐れがあります。
仕事の目標を立てるメリットとデメリット
仕事の目標を立てるメリットは、目標があることで目標を達成しようとする気持ちになり働くことに積極的になれることです。目標達成に向かって努力することで仕事に対する不安が軽減されるメリットもあります。
仕事の目標があると目標がない場合と比べると仕事のやりがいを感じられるメリットも考えられます。目標の達成が重要になりますので不平不満も少なくなり、目標を達成できれば大きな達成感を味わうことができるメリットもあります。
仕事の目標を立ててデメリットになる場合は、目標がプレッシャーになってストレスを感じる人のケースです。目標を達成することを苦にしない人もいますが目標が重荷になって悩む人もいますので、個人の違いを考慮することが大事です。
仕事の目標は個人によってプラスになる場合とマイナスになる場合がありますので、個人ごとに目標の設定を考える必要があります。会社の上層部や上司の期待に応える人がいる一方で、期待を重圧と感じる人もいますので注意が必要です。
評価される適切な目標の設定とは
個人や部門の適切な目標の設定を行えば目標が達成される確率が高くなり、目標達成により会社が好調に発展することで個人や部門のマネジャーは評価されます。また目標達成に努力する過程で個人やマネジャーの育成が行われ会社の中核的な人材が生まれる可能性がありますので、会社は適切な計画を作成することが大切になります。ただし目標に対してプレッシャーを感じる人もいるので、一律の目標を課すのでなく個人の適性を考える人事的な配慮も大事です。
