企業などの管理職には色々な役割があります。管理職が辛いと言われるのは多岐に渡る役割が重たいことに主な原因があると思われますが、その他の原因も考えられます。
しかし企業を支える要の立場の管理職が活躍しなければ企業の発展は望めないことになります。一般的な管理職の役割とはどのようなものなのか、そして辛いと言われる理由は何なのかを明らかにすることが必要です。
その上で辛いことを乗り越えるための対処法を考えることが大切になります。
管理職の役割
管理職は責任者として部門の業績を上げることが大きな役割になります。会社組織はそれぞれの部門の実績の集合によって発展しますので、部門を統括する管理者には仕事の上で部門の結果を出すことが求められます。
部門で業績を上げるためには、管理者自身の職務能力を高めるとともに実際の業務の成果を上げることができる企画や立案をすることが必要です。仕事を推進するには、自部門の管理だけでなく関係する他部門との協力や折衝が必要な場面もあります。
管理職は会社と一般社員をつなぐ役割がありますので、会社の理念や考え方を正しく伝える役目もあります。部門の目標や課題を達成すると同時に、それらの根底にある会社の目的を伝える必要があります。
部門や会社全体が好成績を上げるためには社員の一人一人が有能であることが必要になります。管理者はメンバーを部門や会社全体の戦力として育て上げる責任があります。育て上げるためには、部下の公私の相談に応じることが必要な場合も考えられます。
管理職が辛いと言われる原因
管理職が辛いと言われる原因は管理職が会社組織の中では上と下の中間に位置しているので、上と下の両方からはさまれてプレッシャーを感じやすいことが考えられます。
管理職としての仕事以外に上の仕事と下の仕事を担当しなければならない場合もあります。上からの圧力のひとつは、管理職という肩書を理由に管理職の上がやる仕事をやらされることです。
やりがいがある場合もありますが、管理職の仕事をするだけでも大変な上に上位がやる仕事を抱えるとオーバーワークになり仕事を完遂できなくなる恐れがあります。
下からの圧力は、部下からあらゆる問題を相談されることです。信頼されているという面もありますが、何でも相談されることで管理職としての企画など本来の業務が疎かになる危険性があります。
管理職に出世をすることはビジネスパーソンとして喜ぶべきことですが、管理職という肩書がついたために割に合わない仕事をしなければならなくなりストレスがたまる辛い結果になることも考えられます。
社員の管理に職対する意識
今までの意識調査では管理職が辛いということで管理職になりたがらない人が増えていることを示すことが多かったのですが、入社後の職務経験や職場環境によって意識が変わる人も見られます。
特に管理職候補の年齢に近くなると今までのキャリアを踏まえて管理職志向に変化する場合もあります。管理職になると残業や休日出勤の手当てがつかなくなり報酬のメリットがないことや業務の幅が広いことなどマイナスの面が強調されることで、一般的に管理職よりも専門職志向が最も多い割合になる傾向があります。
しかし管理職に与えられる職務上の権限が大きいことや自分が成長できることなどから、はじめは専門職志向だった人が管理職志向になるケースがあります。
管理職としての適性もあり、一人でコツコツと仕事をするよりも部門を率いてマネジメントをする方が得手の人は管理職に向いています。管理職の適性は仕事をする中で育まれる場合もあり、重責を担う適性を持っている場合は会社としても重要な人材です。
管理職の辛さを乗り越える対処法
ビジネスの世界は過酷な戦いの場であり、社内的には出世競争があり社外的には競合他社との戦いがあります。管理職は会社の中の要で特に負荷がかかりますので、ストレスがたまりイライラが募ることが多くなります。
しかし管理職は上に昇進できる立場と言えます。上の指示に的確に対応するとともに部下の相談に乗り適切な指示を出すことで部下を育成することができれば、管理職の役割を果たすことになり昇進が可能になります。
管理職の仕事がどれほど過酷であろうと業務を達成すれば上にジャンプアップできることが、管理職の辛さを乗り切る最大のモチベーションになります。管理職の辛さをマイナスと考えず、更に上を目指すための絶好の機会ととらえることが必要です。
管理職の仕事に伴うストレスなどの原因を把握してそれらの対処法を実践するとともに、自分の心身をコントロールしてストレスを趣味などで解消することも効果的です。管理職の時期を更に上に昇進する準備期間として楽しむ余裕も大切です。
管理職の辛さを乗り越えるには
管理職は組織の中で上と下にはさまれる形で役割を果たさなければならない難しい立場になります。上からの指示に対して細心の注意を払う対応がある一方、下に対しての指示命令や人材の育成などの業務もあり非常に多忙なポジションになります。
しかし、それだけ組織としても管理職が重要なことは認識しており、出世のチャンスがある立場です。多忙な中でも心身のコントロールをしてストレスを解消することなどで、管理職の辛さを乗り切ることが必要です。
