CROとは、Webサイトのコンバージョン率アップを目指す施策のことを指します。
自社サイトにある程度のアクセスがあるにもかかわらず、満足なコンバージョンを得られない場合、CROを実施してWebサイトの改善を行う必要があります。売上を上昇させたり、広告の費用対効果を高めたりしたいときには、CROの取り組みが欠かせません。
そこで今回の記事では、CROの概要や重要性、コンバージョン率の高め方などについて解説します。具体的なCROの方法がわかかれば、売上アップなどの結果につなげやすくなります。CROに興味のある方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
CROとは
CROとは、「Conversion Rate Optimization(コンバージョン率最適化)」という意味の言葉です。主に、WebサイトにおけるCVR(コンバージョン率)アップを目指すマーケティング施策のことを指します。
コンバージョン率とは、Webサイトに訪れたユーザーのうち、資料請求や購入などのコンバージョンに至った人の割合を表す数値のことです。コンバージョン率は、コンバージョンの数をトラフィック数(ユーザーの総アクセス数や接続要求数)で割ることで求められます。
コンバージョンの具体例には、以下のようなものが挙げられます。
- 商品が購入された
- サービスが利用された
- お問い合わせがあった
- 見積もり依頼があった
- メールマガジンに登録された
- イベントへの申し込みがあった
CROに取り組むことでコンバージョン数が上がり、商品の購入などによる利益の増加が見込めます。
CROがなぜ重要か
CROを行うことで、Webサイトからの売上をアップさせたり、広告の費用対効果を高めたりする効果を期待できます。
たとえば10万円の広告費をかけて月に数十万人のアクセスを集めたとしても、極端な話コンバージョン率が0%であれば、成果にはなりません。同じアクセス数でも1%のコンバージョン率があれば、数千人のコンバージョンを獲得できることになるので、大きな成果を得られます。
したがって、10万円の広告費が無駄になるか成功につながるかは、コンバージョン率を高めるCROにかかっているといえます。CROに取り組むことで、広告などによる集客を最大限利益につなげられるでしょう。
【CRO対策】コンバージョン率を高める方法
CROとは、具体的にどのようなことを行えばいいのでしょうか。コンバージョン率を高める主な方法は、以下の5つが挙げられます。
それぞれの詳細について、順番にみていきましょう。
➀ユーザーの導線を見直す
CVRを高めるためには、CV導線が重要な要素となります。「コンバージョンにつながるボタンをどこに置くのか」「購買につながる要素をどこに配置にするのか」といったことを変えるだけで、コンバージョン率は大きく変化します。
コンバージョンにつながるページや入力フォームなどを、一度見直してみましょう。
ユーザーの導線を見直す具体的な手法としては、ABテストが有効です。ABテストとは、同じ条件下で内容の違う2つ以上のパターンを試し、それぞれの結果を比べてよりよい成果の出し方を調査する方法です。
たとえば、「商品の購入はこちら」というボタンを一番上に置くか下に置くか迷ったのであれば、上に置いたパターンと下に置いたパターンでABテストを行ってみましょう。よりコンバージョンを獲得できるのはどちらかがわかり、導線の見直しが行えます。
➁CTAボタンのテキストなどを変更する
CTAとは「Call To Action」の略称であり、行動喚起を意味します。CTAボタンとは、「お申し込みはこちら」「会員登録はこちら」といったテキストの書かれたボタンのことです。
商品を購入してもらったり、お問い合わせをしてもらったりするために配置します。CTAボタンはコンバージョンを促すうえで重要な役割を果たすため、テキストやデザインにもこだわる必要があります。
例として、「お申し込みはこちら」というテキストだけの場合、ハードルを高く感じやすく、クリックしてもらえない可能性が高いです。しかし「2分で完了!お申し込みはこちら」というテキストに変更することで、「2分でできるのなら」と、気軽な気持ちでクリックしてもらえるでしょう。
テキストだけでなくデザインも重要です。ボタンが周りのデザインと同系色になっていたり、目立ちにくい形をしていたりすると、ユーザーに気づいてもらえず、クリックされない恐れがあります。目立つ装飾を施したり、周りとは違う色にしたりすることで、見逃されることなくクリックしてもらうえる可能性が高くなります。
➂入力フォームを見直す
入力フォームの快適さは、コンバージョン率向上を目指すうえで見過ごせない要素です。入力フォームが最適化されていないと、せっかく購買意欲の高まったユーザーを逃す結果につながりかねません。とくに以下のような入力フォームは、ユーザーにとってストレスがたまりやすいです。
- 項目の幅が小さく、入力しにくい
- 入力しなければならない項目が多すぎる
- 必須項目と任意項目の違いがわかりにくい
- エラーがあった際、どこがエラーなのかがわかりにくい
- 入力例などがなく、どのように入力したらいいのか迷う
該当する項目があれば、今一度デザインなどを見直してみることをおすすめします。
④ページの読み込み速度を改善する
Webサイトを閲覧しているときに、開きたいと思っていたページがなかなか開かず、待ちきれずに戻るボタンを押してしまった経験はないでしょうか。ページの読み込み速度が遅いというのは、それだけでユーザーにとって大きなストレスとなります。
どれだけ質のいいページを作っても、速度が遅いせいで見てもらえなければ意味がありません。したがって、読み込み速度については入念にチェックしておく必要があります。読み込み速度が遅い場合に、改善する具体的な策として以下の2つが挙げられます。
- 画像を圧縮する
サイズの大きな画像が多く載せられているサイトは、読み込み速度が遅くなります。画像の圧縮はWeb上の無料ツールでも行えるため、ぜひ一度行ってみてください。 - ソースを改善する
ソースとは、ページを構成するCSSやJavaScriptなどの情報のことです。サイトで使用しているソースが乱雑になっていたり、余計なスペースなどが多かったりすると、それだけでサイトが重くなってしまいます。適切な形で書かれているかチェックすることで、速度を最適化できるでしょう。
⑤コンテンツをリライトする
Webサイトの中にあるコンテンツの情報を、今一度見直してみましょう。コンテンツのクオリティが低いと「このページは役に立たない」とユーザーに判断され、離脱につながっている可能性があります。リライトを行う際には、ユーザーファーストな内容になっていることが重要です。
とくに、専門用語の多用には注意が必要です。専門用語が多すぎるとユーザーは理解できず、離脱する可能性が高まります。
たとえばサプリメントの場合、「L-カルニチンを配合したサプリメントです」と成分だけ書かれていても、あまりピンと来ません。「ダイエット効果が期待されます」「睡眠の質の改善に役立ちます」などと書かれていた方が、多くの人に響くでしょう。
加えて、冗長な内容になっていないかもチェックしましょう。長々と説明されると、ユーザーも読むのが面倒になり、離脱してしまいます。ユーザーの視点に立ち、読みやすく魅力的な内容になっているかをチェックすることで、離脱率を下げられます。
まとめ
CROとはコンバージョン率最適化のことであり、主にWebサイトにおけるコンバージョン率のアップを目指すマーケティング施策のことを指します。Webサイトでの売上アップにつなげたり、費用対効果を高めたりするうえでも、CROは欠かせません。
具体的なCROの例として、ユーザーの導線を見直したり、ページの読み込み速度を改善したりすることが有効です。今回の記事で紹介した内容をもとに、ぜひCROに取り組んでみてください。