最近では昔のように上司と部下が積極的にコミュニケーションを取るという光景を目にする機会も少なくなってきたように思えます。
しかし、上司は部下のモチベーションをアップさせるのも仕事の一つとなっていますので、キチンとコミュニケーションを取らなければいけません。
ほんの20年ほど前までは仕事が終わってから食事やお酒の場を設けてコミュニケーションをするというような光景が一般的でしたが、最近の若い世代は自分の時間を大切にするというケースが多いです。
そのため、昔のようなコミュニケーションの取り方をしていると部下のモチベーションを上げることが出来ませんので、こちらでは上司がどのように意識をして部下とコミュニケーションを取れば良いのかということについて詳しく紹介していきます。
対象となる部下の人間性や性格を把握する
部下とどのようにコミュニケーションを取れば良いのか分からないと思っている人の多くが部下の人間性や性格を把握していないというケースが多いです。
部下を1人の人間として把握するのではなく、会社組織としての自分の配下というような認識をしているとコミュニケーションの取り方が分からなくなってしまいます。
もちろん仕事をする上での考え方としては自分の配下という認識は間違いではありませんのでそのままで良いのですが、モチベーションアップを図っている場合は認識を改めないといけないケースも多くなっています。
この時に勘違いしないでもらいたいのが、部下のプライベートにまで踏み込んでコミュニケーションをするということです。
プライベートを把握することによってコミュニケーションを取りやすくなることは事実ですが、中にはプライベートと仕事を割り切って接して欲しいという人も多いです。
このような場合には仕事は仕事と割り切って接することが部下のモチベーションをアップさせるために必要なことになりますので、部下のモチベーションを上げたい場合は人間性や性格をキチンと把握することが最も大切なこととなります。
単純に「部下」というくくりで判断するのではなく「個人」を意識する
こちらでは上記の話とも少し繋がっていますが、一昔前の上司と部下の接し方というのは個人を意識するよりも団体を意識してコミュニケーションを取ることが多くなっていました。
例えば、部下のモチベーションをアップさせるために上司の奢りで自分の部下を連れて飲みに行くというようなケースが多かったです。
しかし、近年では会社を離れて上司と付き合いをしたくないという考えを持っている人が非常に多くなっていますので、部下のモチベーションをアップさせるために業務時間外のコミュニケーションを取ることが非常に難しくなっています。
この際に注意するポイントとしては、昔と今では部下とのコミュニケーションの取り方が全く異なるということを強く意識するということです。
そのため、自分が上司から受けたようなコミュニケーションの取り方をそのまま実践しても今の世代の人には合わないというケースが非常に多いです。
現代の若い部下に仕事に対するモチベーションをアップしてもらうために上司が意識することは部下全体のモチベーションをアップさせるということではなく、個々人のモチベーションをアップさせるということです。
これは部下全体を1つの個として認識するのではなく、ひとりひとりに合った方法で接しなければならないので、労力は昔に比べると非常に多くなります。
しかし、部下のモチベーションをアップさせるのも上司の仕事のひとつなので割り切ってコミュニケーションを取ってください。
ひとりひとりに合ったコミュニケーションを取る
部下のモチベーションをアップさせるために上司が意識するポイントとして、個人を見るということを挙げましたが、こちらではいくつかの例を挙げていきます。
まずは最近の若い部下に多い仕事とプライベートを分けたいというタイプについてですが、こちらはプライベートの話題でコミュニケーションを取るのは完全にNGとなります。
そのため、仕事のミスや将来的な展望などについてコミュニケーションを取ることによって部下は自分の将来を描きやすくなりますので、モチベーションを高めることに繋がります。
次に上司と友人のような感覚で仕事をしている部下への接し方についてですが、こちらは上記の例とは逆にプライベートにまで踏み込んだ接し方がベストです。
場合によっては恋人や家庭の話題などに踏み込んで自分の過去のエピソードなどを披露することによって部下の生活のモチベーションを高めることが出来れば同時に仕事に対するモチベーションもアップするということになります。
このように、ひとりひとりに合ったコミュニケーション方法を選択することによって部下のモチベーションを高めることが出来るようになりますので、部下個人の性格や人間性などを見極めて接することが最も大切です。
まとめ
近年では部下との接し方に苦労する上司が非常に多く、少し厳しく指導すればパワハラになってしまう御時世となっていますが、キチンと向き合えば問題なくコミュニケーションを取ることは可能です。
上司が部下と接する際に、一方的に「部下が悪い」というように決めつける人が多いですが、時代の移り変わりと共に個人の考えや意識なども移り変わることになることを忘れないでコミュニケーションを取るようにしてください。