社会人はじめの一歩! 新入社員が覚えておくべき“基本”のマナー

社会人はじめの一歩! 新入社員が覚えておくべき“基本”のマナー

間もなくやってくる入社シーズン。学生時代にアルバイトをしていた人でも社会人となると働き方は少し勝手が違います。最低限のマナーを知っているつもりでも自分のやり方で行い失敗してしまうこともあります。

挨拶や電話の取り次ぎなど、新社会人になる前に覚えておきたい基本的なマナーを紹介します。

社会人としての心得と常識について

たとえ新入社員でも人前に立ったなら会社の顔です。相応の身だしなみや立ち居振る舞いが求められます。会社へは3人の大人が認めた服装や身だしなみ、持ち物で出勤してください。
社会人と接する会社では学校の友だちの意見は参考になりません。会社に着いたらきちんと挨拶をしましょう。

心のこもった“挨拶”は気持ちいい

わたしたちは物心ついた頃から「きちんと挨拶をしなさい」と教えられてきました。全ての人が挨拶に敏感で、とくに新入社員の挨拶は注目されています。

毎日のことなので気をゆるめることなく、自分からハキハキと気持ちを込めて発しましょう。最初は緊張しますが軽く微笑み「おはようございます」、「お先に失礼いたします」と挨拶できるととても気持ちがいいものです。

また、仕事やルールを教わった時には「ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えましょう。
お客様に対しても自分から挨拶をします。
ただ笑顔で元気に挨拶するのではなく、その場面や相手の表情、姿勢、ペースを合わせて挨拶できるとよいです。

会社にはその会社のルールがある

会社のルールには就業規則や社則、独自の慣習などがあります。新入社員がまず身につけたいのが会社のルールです。作業手順や電話の出かた、報告・連絡・相談(ホウレンソウ)など、それぞれの会社でルールは違います。

新人研修やOJT(On the Job Training/業務訓練)などを行う新人研修、先輩などから教わったことはメモを取って覚えましょう。

大切にしたい”時間”のマナー

どんなに時間を守っている人でも「あの人は時間が守れて素晴らしい」と評価されることはありません。人は時間を守れて初めてスタートラインに立てるのです。時間は最低限守りたいマナーです。

遅刻しそうな時の連絡方法

寝坊や交通事情により会社に遅刻しそうな時は必ず連絡をしなければなりません。「遅刻した時」ではなく「遅刻しそうな時」、つまり遅刻の可能性がある時には必ず自分から連絡をします。

基本的な連絡方法は電話です。上司宛に遅刻の理由や予想される到着時間を伝えます。電話連絡が困難な時にはメールで連絡をすることも可能です。遅刻の理由や居場所、到着予定時間などを伝え、返信や指示を待ちます。

電車の遅延や天候不良など不測の事態を想定して複数の連絡方法を設けている会社もありますので確認しておきましょう。

会議への出席や取引先への訪問に遅れる場合にも必ず電話で連絡をしてください。遅刻の理由や到着予定時間だけでなく、お詫びの言葉を伝えてください。

退社時は帰り方にもマナーがある

新入社員がいちばん悩むのが退社のタイミングです。退社時刻を過ぎて残業の必要がなければ帰ってもかまいませんが、退社時にもマナーがあります。

・仕事の整理と管理(業務日報の記入や翌日のスケジュールの確認など)

・連絡事項や報告があれば伝える

・机や資料、ゴミなどの整理(掃除がある場合も)

ほかにも会社独自のルールがある場合もありますので確認しましょう。
退社時には上司や周囲の人に「お先に失礼します」と挨拶することはもちろん、時間に余裕ある日なら「何か手伝えることがありますか」と声をかけましょう。退社時刻の前から帰り支度をしてソワソワしてはいけません。

コツさえつかめば怖くない”電話対応”

顔を合わせて話をすることができない電話対応を怖いと思う新入社員も多いのではないでしょうか。すすんで電話に出ることは人の名前や仕事を覚えるだけでなく、たくさんの人に自分を知ってもらうチャンスになります。

顧客から新入社員宛に業務に関する難しい電話がかかってくることはほとんどなく、しばらくは取り次ぎが主な作業でしょう。取り次ぎかたさえ覚えれば難しいことはありません。

電話に出る時はハキハキと適度な音量で話しましょう。手元にメモを置いて対応します。
電話を受ける時のマニュアルがあれば確認し、周りで電話に出ている人がどのような対応をしているのか聞いてみると参考になります。

電話の取り次ぎ

電話が鳴ったら着信から3コール以内でとりましょう。それ以上お待たせした時は「お待たせしました」と添えてから名乗ります。

そして相手の社名や個人名、誰宛の指名かを聞き「いつもお世話になっております」と伝えます。相手が名乗らない場合は、「恐れ入りますがお名前を聞かせていただけますでしょうか」と尋ねます。

名前を聞いたら「少々お待ちください」と告げ、指名された人に「〇〇さん、〇〇会社の〇〇さまからお電話です」と伝え取り次ぎます。

取り次げない場合は「あいにく〇〇は他の電話に出ております」、「あいにく〇〇は外出しております」など「あいにく」に理由を付け足し伝えます。トイレや休憩の場合は「あいにく、席を外しております」とにごしましょう。電話の相手に自社の職員の名前を言う時には敬称不要です。

留守であれば、「〇〇は〇時頃に戻る予定です。戻りましたらこちらからかけ直しましょうか」と聞きます。かけ直しが必要でない場合は「では、〇〇会社の〇〇さまより電話があったことを伝えておきます。」と言います。

かけ直しが必要な場合は「恐れ入りますが念のためもう一度、お名前と連絡先をうかがってもよろしいですか」と聞き「確認いたします」と内容を繰り返します。

最後に「私(わたくし)、〇〇が承りました」と名乗り「失礼いたします」と挨拶します。
相手が電話を切るのを待ってから受話器を置きます。

取り次げなかった場合には①電話をかけてきた人の社名と名前、②要件(あれば)、③かけ直す必要の有無、④着信の日時、⑤電話を受けた人(自分)の名前をメモに書いて、必ず指名された人に伝えます。

電話の対応では敬語や丁寧語の使い間違いがないように練習しておきましょう。

営業電話がかかってきた場合の対応

業務中に上司宛の営業電話がかかってくることもあります。営業電話への対応がマニュアル化されている会社もありますので確認しておきましょう。

マニュアルがない場合でも上司から取り次がないよう言われた場合には「営業電話は取り次がないよう言われております」、「私から伝言しておきますので電話番号を教えてください」、「業務中の私用電話は禁止になっております」と対応することが多いようですので参考にしてください。

メモの取りかたなど

電話を受けたらメモを取ります。要件や伝言を受ける場合、以下の7項目が分かると対応しやすいです。
① 宛先:誰宛の電話か

② 依頼主:社名・担当者と連絡先

③ 要件:”6W3H”を意識しながら話を聞く
 ・When:日時や時期
 ・Where:場所
 ・Who:(誰が)
 ・Whom:(誰に)
 ・What:要件(タイトル・目標・ゴール)
 ・Why:目的
 ・How to:方法
 ・How many:量
 ・How much:価格

④ 要件の対応

⑤ 期限

⑥ 電話を受けた時間

⑦ 受けた人(自分)の名前

入社したての新入社員の場合には周囲のサポートが必要な場合も多いので、お客様に同じ要件を何度も聞き返すことにならないようにしっかりとメモを取りましょう。

まとめ

新しい生活が始まり不安になることも多いですが、先輩や上司も新入社員だった頃に、皆、同じ経験をしています。会社に早く慣れる極意は、自分が気持ちよく挨拶をして、何かをしてもらった時にお礼を言い、失敗をしたら謝る。

自分が上手に話すよりも、他者の話に耳を傾け聞き上手になることです。難しい技術は要りません。
新生活を大いに楽しんでください。

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