会社を本当に辞めるべきか見極めるポイントとは?

会社を本当に辞めるべきか見極めるポイントとは?

日本では高度成長の時などに企業の終身雇用制度が確立され一社のみで勤務する人が大半でしたが、企業間競争が熾烈になり企業自体が存続のために人材の選別が行われるようになると社員も転職を考えざるを得ない状況になってきました。

欧米では個人が仕事を遂行する能力を保有して転職をすることが当たり前でしたが、日本の企業も徐々に欧米の雇用スタイルに近づいてきていると思われます。会社を辞めて転職をする場合には注意すべきポイントがあります。

退職を決断するポイント

会社を辞めるべきか辞めずに今の会社にとどまるべきかについては決断が難しい問題ですので、退職を決める前になぜ辞めたいのか理由を考えることが必要です。そして辞めたい理由を分析して退職後に後悔しないようにすることが大切です。

会社を辞めたい理由として多いのは上司や職場との人間関係や労働条件に不満がある場合です。給料や仕事内容についての不満も退職の理由となります。退職の理由を明確にして転職後に退職理由を解消することが大事です。

職場の人間関係がうまくいっていない

上司や職場との人間関係が辞めたい理由の場合は、勤務年数やその人のポジションによって解決が難しい場合があります。大きな会社の場合は異動がありますので、異動により上司も職場も変わることで解決することも考えられます。

労働条件に不満がある

労働条件や仕事の中身が理由の場合は、会社によって労働条件や仕事の中身が異なりますので他社の内容を検討してみることが賢明です。特に給与や仕事の内容について、人材紹介会社の説明を受けることが効果的だと考えられます。

退職の手続き

会社を辞めることになると退職の手続きが必要になります。自己都合の退職の手続きは、まず退職願や退職届の提出をすることになります。退職願は法的に必要ではありませんが、会社が記録として保管することになります。

返却物の確認

退職をする際には会社から預かっていたものを返却する手続きがあります。特に身分証明書やセキュリティカード、保険証などはトラブルになる可能性もありますので、必ず返却する必要があります。

その他、制服や名刺、貸与されていた通勤定期券や会社の経費で購入した備品等も返却する必要があります。また業務として作成した書類やマニュアルなども原則として会社の物ですので返却しなければなりません。ロッカーの鍵類も返却します。

離職後に必要な書類の確認

退職時の手続きとして、離職後に必要となる書類の受取があります。具体的には離職票や雇用保険被保険者証、源泉徴収票や年金手帳、健康保険被保険者資格喪失証明書や退職証明書などです。これらの書類は失業手当の受給や転職先への提出で必要になります。

失業手当の受給や健康保険、年金の手続き

失業手当

退職後に次の転職が決まっていない場合や次の入社までにブランクがある場合は、ハローワークで失業手当の受給を申請します。退職時に離職票を受け取ってハローワークの窓口で手続きをすれば、失業手当が受けられます。

健康保険

健康保険は会社の任意継続被保険者になる場合や国民健康保険に加入する場合、家族の扶養になって家族の健康保険の被扶養者になる場合があります。任意継続被保険者は退職後も在職中の健康保険に加入することで、最大2年間継続できます。

国民健康保険

国民健康保険に加入するには、住んでいる市町村区の窓口で14日以内に加入手続きを行います。家族の扶養になって家族の健康保険の被扶養者になる場合は、配偶者等の健康保険の被保険者になるやり方です。

年金

年金の手続きは加入者の状況により3つに分けられます。第1号被保険者は国民年金のみに加入している自営業や学生などで、第2号被保険者は国民年金に加え厚生年金や共済年金に加入している会社員や公務員、第3号被保険者は会社員の妻などです。

日本の転職事情

日本では企業を取り巻く経済環境の変化に伴い終身雇用や年功序列の制度が崩れつつあります。高度成長の頃の企業はすべての社員をかかえる体力がありましたが、低成長の時代は企業が生き残るために有能な人材が必要になります。

時代の変遷とともに社員も会社に依存できる状況ではなくなり、突然のリストラによる退職や会社の倒産による解雇などで転職を余儀なくされる事態も起こる可能性があります。そのため転職できる職務能力を培っておくことが重要になっています。

終身雇用や年功序列も完全に崩壊したわけではなく、大きな会社ほど終身雇用や年功序列の考え方が残っている傾向も見られます。そのため転職者に適した環境が整っているとは限らないので、会社をよく調べることが大事です。

退職するに至った理由を反芻して同じことの繰り返しにならないような会社を選定することが、転職をする際には大切です。自分の希望に合致した会社の風土や労働条件であるかどうかを確認することも不可欠になります。

会社を辞める際に考えておくこと

会社を本当に辞めるべきかどうかを見極める場合は、辞めたいと思う理由を冷静に考えることが大切です。一時的な感情ではなく理由を分析して決定することが必要です。

退職には色々な手続きが必要になりますので、それだけの煩雑な手続きをする覚悟が要ります。転職先の希望と入社の実現性も考えて人材紹介会社に相談することも効果的です。

人材紹介会社は多くの会社のデータや社風などを把握しており、適切な転職のアドバイスが期待できると思われます。

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