Webサイトを運営している人の多くは、SEOという言葉を知っているでしょう。一方で、SEMという言葉に聞き馴染みがある人は少ないのではないでしょうか。SEMとSEOは親子のような関係性なので、Webサイトを運営していくのであれば、SEOと共にSEMに対する知識も身につけておくと良いでしょう。
そこで今回は、SEMの基本情報からSEOとの違いやメリット、具体的な施策について解説します。
SEMとは?
SEMとは「Search Engine Marketing(検索エンジンマーケティング )」の頭文字をとった言葉です。SEOと似た言葉ですが、SEMはSEOと何が違うのでしょうか?
ここでは、Webサイトを運営していくうえで大切なSEMについて、具体的に何をするものなのか解説します。
検索エンジンにかかわるWebマーケティング施策全般のこと
SEMとは、検索エンジンにかかわるWebマーケティング施策全般のことを表します。SEMの具体的な施策は「SEO対策(検索エンジン最適化)」と「広告」の2種類です。SEMを行うためには、SEOと広告を活用して、Webサイトに多くのユーザーを取り込む必要があります。
SEMとSEOの違いは?
SEMは「SEO対策」と「広告」の2種類で構成されています。検索エンジンからユーザーを取り込む手法の総称がSEM、その具体的な手法の1つがSEO対策です。
そのため、SEMとSEOはまったく違うものではなく、SEMを実現させるための1つのやり方として、SEO対策があると覚えておくと良いでしょう。
SEMの施策を行うメリット
Webサイト運営時のSEM施策には、以下4つのメリットがあります。
1つずつ見ていきましょう。
即効性が高い
SEM施策として広告を活用すると、ユーザーが貴社のWebサイトを素早く見つけられるので、マーケティング施策の効果が即効的に表れます。
広告には、SEO対策を施すよりも早く検索上位にサイトを表示させたり、潜在的なユーザーへ認知を拡大させたりする効果があります。Webサイトを作って間もないときや、SEO対策の効果が表れるまでのつなぎとして、活用するのがおすすめです。
ターゲットを細かく指定できる
SEM施策の手法の1つである広告は、ターゲットを細かく指定することが可能です。うまく活用すれば、貴社が呼び込みたい性別・年齢層などにマッチしたユーザーを、効率良くWebサイトに呼び込めます。
例えば、ペット用品を販売している会社であれば、猫や犬、ペットショップなどの情報を調べている人を広告の出稿ターゲットに指定することで、これらの人にピンポイントで貴社のWebサイトをアピールできるのです。
また、広告より時間はかかりますが、SEM施策の手法であるSEO対策でも、Webサイトへ呼び込むターゲットを細かく指定できます。「猫 餌 おすすめ」や「犬 噛みつき 治し方」など、キーワードを細かく決めてコンテンツを作成すれば、そのキーワードで検索したユーザーへ、ピンポイントで貴社サイトの存在をアピールすることが可能です。
費用対効果が高い
SEM施策の手法である広告の中でも、PPC(ペイ・パー・クリック)広告は費用対効果が高い施策です。
一般的な広告は掲載されるだけで費用がかかりますが、PPCであればユーザーがクリックしない限り、費用が発生しません。そのため、必要最低限の費用で、確実に貴社のWebサイトに興味を持ったユーザーを取り込める点は、PPCのメリットです。
なお、SEOは無料でできるSEM施策ですが、効果が表れるまでに時間がかかるうえ、確実に競合サイトより上位表示できる施策とはいえません。また、それなりにSEOに対する知識を持った人材を確保する必要もあるため、結果的にPPCがもっとも費用対効果が高いSEM施策といえます。
効果検証がしやすい
SEM対策の手法であるSEOと広告の効果は、GoogleアナリティクスやGoogle Adsの画面で、効果測定を行える点もメリットです。
SEOであれば、Googleアナリティクスを活用することで、狙ったキーワードでターゲットとなるユーザー層を取り込めているか、検索上位を獲得できているかを確認できます。また広告であれば、Google Adsを活用することで、費用に見合った集客効果が得られているか、より効果的な広告の打ち出し方はあるかなどを確認することが可能です。
また、GoogleアナリティクスやGoogle Adsには、ABテストもあります。ABテストを活用すると、現状と別パターンで効果にどのような差が生まれるかデータ検証できるため、感覚ではなく確証を持って、サイト運営やサイト改造を行うことも可能です。
SEMの施策① SEO対策
SEM施策の手法の1つであるSEO対策とは、検索エンジン最適化とも呼ばれる対策方法です。ユーザーが検索するキーワードに対して、的確な内容でコンテンツを作成することをいいます。SEO対策は、SEM施策の中でも重要度の高い手法なので、Web運営を行っていく場合は、各内容を完璧に把握しておきましょう。
この項目では、SEO対策を以下4つの項目に分けて解説していきます。
1つずつ確認していきましょう。
SEO対策のメリット
SEM施策でSEO対策を行うと、以下のメリットがあります。
- 会社の資産となるコンテンツが増える
- コンテンツへのクリック率が高まる
- 費用がかからない
- ターゲットユーザーを集客できる
1つずつ解説します。
会社の資産となるコンテンツが増える
SEO対策を施したコンテンツは、ユーザーの疑問を解決できる質の高いコンテンツといえます。質の高いコンテンツは、会社の資産となります。ユーザーからだけでなく、検索エンジンからも高評価を得られ、継続的に多くのユーザーに足を運んでもらうことが可能です。
コンテンツへのクリック率が高まる
ユーザーは基本的に検索上位に表示されたサイトをクリックしますが、広告慣れをしているユーザーは、広告枠で掲載されたコンテンツを避ける傾向にあります。実際、オーガニック検索より上位にコンテンツを掲載できるリスティング広告のクリック率は10%なのに対し、オーガニック検索上位のコンテンツはクリック率20%といわれています。Webコンテンツを作成する際は、SEO対策にも力を入れましょう。
費用がかからない
SEO対策は広告と違い、知識があれば無料で対策できるSEM施策です。SEM施策の中で、費用をかけずに対策できるものはSEO対策のみなので、この点は大きなメリットといえるでしょう。
ターゲットユーザーを集客できる
SEO対策は、キーワードを細かく設定してユーザーを絞ることで、ターゲットユーザーを集客できるSEM施策です。キーワードがユーザーの検索意図と異なると効果は発揮されませんが、キーワードがはまれば、広告出稿と同レベルの集客力を期待できます。
SEO対策のデメリット
SEM施策でSEO対策を行うと、以下のデメリットもあります。
- 効果が出るまで時間がかかる場合がある
- SEOの専門知識が必要
- 検索エンジンのアルゴリズムで検索順位が大きく変動する場合がある
それぞれを解説していきます。
効果が出るまで時間がかかる
SEO対策は広告と違い、検索上位に表示されるまで時間がかかる場合があります。特に、立ち上げて間もないサイトやコンテンツ数が少ないサイト、大手サイトが上位を占めているキーワードは、検索結果で上位をとれるまで時間がかかることがデメリットです。
SEOの専門知識が必要
SEM施策としてSEO対策を行う場合は、とりあえずキーワードを盛り込んでコンテンツを作成するだけでは不十分です。関連語や共起語、タイトルの付け方、見出しの順番など、さまざまな専門知識が必要です。専門知識がなければ、ターゲットユーザーを貴社のサイトへ呼び込めないので、注意しましょう。
検索エンジンのアルゴリズムで検索順位が大きく変動する場合がある
検索エンジンは、定期的にアルゴリズムによる順位変動を行うため、現在上位に表示されているコンテンツでも、場合によっては順位が落ちてしまうこともあります。広告であれば、順位変動が起きても予算を上げることで、確実に1ページ目の上位へコンテンツを掲載できます。しかし、SEO対策を施したコンテンツは、定期的に内容を見直さなければ上位をキープできないので、その点はデメリットです。
SEO対策でやること
SEO対策では「内部対策」と「外部対策」2つの対策を行います。どのような対策を行えば良いのか、見ていきましょう。
内部対策
SEOの内部対策では、主に以下のような対策を行います。
- ページ読み込み速度の改善
- モバイル対応
- メタタグキーワードの最適化
- 構造化データのマークアップ
- UI/UXの最適化
- 重複コンテンツや低品質コンテンツへの対応
検索順位で上位を獲得するためには、検索エンジンが周回しやすいだけでなく、ユーザーにとって便利で、疑問を確実に解決できるコンテンツを作ることが大切です。そこをクリアにするために、SEO対策では上記の内部対策を行いましょう。
外部対策
SEOの外部対策では、主に以下のような対策を行います。
- プレスリリースを利用して自社情報を発信する
- Googleビジネスプロフィールやポータルサイトに登録する
- 自社のSNSを運用する
- 他社とコラボ記事を作成して被リンクを獲得する
- 他社から参考サイトとして取り上げられるようなコンテンツ(アンケート・取材記事など)を作成する
検索順位で上位を獲得するためには、外部から評価を得ることも大切です。そのために、上記のような方法で他社から被リンクを獲得したり、引用元として紹介されたりする対策をとりましょう。
ただし、リンク集など質の低いサイトから獲得した被リンクや購入した被リンク、自作自演の被リンクは逆に検索順位を落としてしまうので、注意しましょう。
SEO対策にかかる費用
SEO対策にかかる費用は、基本的に無料です。ただし、SEOに関する知識を持ち合わせた人材が社内にいない場合は、外部から人を雇う必要があるため、人件費が発生します。
内部対策の外注費用は10万円~100万円、外部対策の外注費用は1.5万円~15万円が目安なので、把握しておきましょう。
SEMの施策② リスティング広告
SEM施策の手法の1つであるリスティング広告とは、検索上位に自社コンテンツを掲載できたり、SNSやメルマガで対象者に向けてコンテンツ発信できたりする有料広告です。SEO対策だけでは太刀打ちできないビッグキーワードでも、リスティング広告を活用すれば、効率良く自社サイトをアピールできる可能性が高まります。
この項目では、リスティング広告を以下5つの項目に分けて解説していきます。
それぞれを具体的に見ていきましょう。
SEOとリスティング広告の違い
SEO対策とリスティング広告はどちらもSEM施策の方法ですが、それぞれ以下の点で違いがあります。
【SEOとリスティング広告の違い】
SEO対策 | リスティング広告 | |
---|---|---|
クリック率(CTR) | 高い | 低い |
費用 | 無料 | 高い |
コントロール性 | 低い | 高い |
即時性 | なし | あり |
リスティング広告には「広告」という文字がタイトル付近に表示されるため、広告慣れしているユーザーは、あえてクリックしない傾向にあります。そのため、ユーザーの質によってはスルーされてしまうかもしれません。
しかし、SEO対策を行っても2ページ目以降にしか表示されないコンテンツや、SEO対策だけでは上位表示が難しいビッグキーワードなどは、リスティング広告が効果的です。リスティング広告で強制的に上位表示させたり、興味のあるユーザーへ広告を配信したりしたほうがクリック率も高くなります。
また、SEO対策は基本無料で行えますが、リスティング広告はクリックされるたびに費用が発生します。費用が発生する点はデメリットですが、SEO対策用に人を雇わなければならない場合に比べると、最低限の費用で効果を出せる点は魅力です。
SEO対策は、アルゴリズムによる検索順位の変動をコントロールできませんが、リスティング広告は順位変動の影響を受けない点も大きな違いといえます。ただし、SEO対策を丁寧に行っていれば、大きく順位を落とされることはないので、どのようなキーワードでもリスティング広告が絶対というわけではありません。
このように、SEO対策とリスティング広告は状況によって期待できる効果が異なるため、そのときどきで使い分けが必要です。
リスティング広告のメリット
SEM施策としてリスティング広告を出すと、以下のメリットがあります。
- 予算によっては継続的な集客を見込める
- 貴社サイトの認知性が高まる
- アルゴリズムの変動を受けない
1つずつ見ていきましょう。
予算によっては継続的な集客を見込める
リスティング広告はコンテンツの内容も影響しますが、入札単価を引き上げるほど検索上位をキープしやすくなります。そのため、予算によって、継続的な集客を見込める点は大きなメリットです。
貴社サイトの認知性が高まる
リスティング広告は、SEO対策のようにキーワードを細かく絞り込まなくても、呼び込みたい性別や年齢、特定の項目に興味関心を持つユーザーに対して、ピンポイントで打ち出せます。貴社のサイトを知らないユーザーにも存在を知らせられるため、貴社サイトの認知性を高めることが可能です。
アルゴリズムの変動を受けない
リスティング広告は、入札単価や配信条件のマッチ度によって、検索順位が決まります。SEO対策のみだと、アルゴリズムによって頻繁に順位変動が起きます。リスティング広告なら、アルゴリズムによって順位が変わることはないので、日々の動向におびえる心配はありません。
リスティング広告のデメリット
SEM施策としてリスティング広告を出すと、以下のデメリットがあります。
- 費用がかかる
- 広告慣れしたユーザーからは避けられる可能性が高い
それぞれを見ていきましょう。
費用がかかる
リスティング広告は有料広告なので、確実に費用がかかります。そのため、予算が尽きると利用できない点は、大きなデメリットです。SEO対策を怠っていると、予算が尽きたタイミングで検索順位が大幅に下落する可能性がある点に、注意しましょう。
広告慣れしたユーザーからは避けられる可能性が高い
リスティング広告は、タイトル付近に必ず「広告」という文字が表示されます。広告慣れしたユーザーは、あえて広告を避ける傾向にあるので、キーワードやターゲット設定によっては、十分な効果が得られない可能性もあるでしょう。
リスティング広告の種類
リスティング広告には、以下3つの種類があります。
- 検索連動型広告
- SNS広告
- メルマガ
1つずつどのような広告なのか、簡単に紹介します。
検索連動型広告
検索連動型広告とは、特定のキーワードで検索すると、上位に指定コンテンツを表示できる広告です。ユーザーの検索意図に合わせてコンテンツを出稿できるため、購買意欲の高いユーザーにピンポイントで訴求すると、高確率で成果が発生します。
SNS広告
SNS広告とは、XやInstagramなどのタイムラインに、指定コンテンツを表示できる広告です。SNS広告の場合、年齢や性別、興味関心のある項目などのデータを設定すると、これらの内容に当てはまる人へ広告を配信できます。
検索連動型広告のようにキーワードを設定する必要がないので、潜在的な購買意欲を持つユーザーへ訴求したいときに、効果的な方法です。
メルマガ
メルマガは、顧客やメルマガ登録をしてくれた人へ配信するメール型の広告です。すでに貴社のサービスを利用したことがある人や、貴社のサービスに興味がある人へ情報を伝えられるため、LPを配信すれば成果の発生を高確率で期待できます。
リスティング広告にかかる費用
リスティング広告にかかる費用は、月額50万円前後が相場といわれています。ただし、リスティング広告は予算が尽きると瞬時に効果が失われるので、予算に余裕がない場合はSEO対策でコツコツ集客をしたり、検索順位を上げたりしましょう。
SEMの施策③ ディスプレイ広告
SEM施策の手法の1つであるディスプレイ広告とは、バナー広告とも呼ばれる広告です。Webサイトやアプリなどの広告枠へ画像や動画で広告を出し、ユーザーにクリックをしてもらうことで、指定コンテンツやLPへジャンプしてもらいます。貴社サービスを知らないユーザーにも、認知を広げやすい広告です。
この項目では、ディスプレイ広告を以下4つの項目に分けて解説します。
それぞれを具体的に見ていきましょう。
ディスプレイ広告のメリット
SEM施策としてディスプレイ広告を出すと、以下のメリットがあります。
- 貴社サービスを知らないユーザーに認知を広げやすい
- リスティング広告よりもクリック単価が安い
- 画像や動画で視覚的にアピールできる
それぞれを解説していきます。
貴社サービスを知らないユーザーに認知を広げやすい
ディスプレイ広告はWebサイトやアプリなどの広告枠に配信できるので、貴社のサービスを知らないユーザーにサービスの存在を効率良く知らせることが可能です。新商品を発売したタイミングや、認知度が広まらないときに効果的なSEM施策といえます。
リスティング広告よりもクリック単価が安い
ディスプレイ広告は、リスティング効果ほどの即効性が見込めないので、クリック単価が安めに設定されています。即効性がないと聞くとデメリットに思えますが、ディスプレイ広告はコンバージョンよりも、認知度の拡大を目的にしている部分が大きいです。その点を考えると、コストパフォーマンスの良いアピール方法といえるでしょう。
画像や動画で視覚的にアピールできる
ディスプレイ広告は、画像や動画で視覚的にアピールできる広告なので、認知度の低いサービスであっても、ユーザーの目にとまりやすい点がメリットです。
ディスプレイ広告のデメリット
SEM施策としてディスプレイ広告を利用すると、以下のデメリットがあります。
- コンバージョンにつながりにくい
- 予算を消費するスピードが早い
1つずつ解説していきます。
コンバージョンにつながりにくい
ディスプレイ広告を出稿するメインの目的は、サービスの認知度を上げることです。そのため、広告をクリックする多くの人は、貴社のサービスを知らない人であることから、ワンクリックでコンバージョンまで持っていくことは難しいといえます。
予算を消費するスピードが早い
ディスプレイ広告は、Yahoo!やGoogleなどの大手検索サイトや、ゲーム・漫画アプリなどの広告枠に出稿するので、多くの人の目に触れます。すると、クリック率はリスティング広告やメルマガより高くなるため、SEM施策の中でも予算を消費するスピードが早まる点に要注意です。
ディスプレイ広告の種類
ディスプレイ広告の種類は、以下の5種類です。
- バナー広告:動画や画像で作られた広告
- レスポンシブ広告:広告の出稿枠に合わせ、大きさや表示形式、フォーマットが自動調整される広告
- 動的ディスプレイ広告:リストの商品を動的に表示する広告
- テキスト広告:タイトル・概要・URLなどをテキストで作成した広告
- 動画広告:5秒~1分程度の短いCMを流す広告
ディスプレイ広告にかかる費用
ディスプレイ広告にかかる費用相場は、月額20~50万円です。ディスプレイ広告はコンバージョンにつながりにくいので、純粋な宣伝費用として予算に余裕がある場合は、活用してみると良いでしょう。
SEM施策を行う流れ
SEM施策は、以下7ステップで完了します。
各項目を具体的に解説します。
目的を明確化する
SEM施策を行う際は、まず目的を明確化しましょう。コンバージョンを目的とするのか、認知度を上げるのか、顧客のリターンを狙うのかによって、選択するSEM施策の手段が異なるからです。
予算を決める
SEM施策の手段は、予算によって利用できるものと、できないものが分類されます。
SEO対策は、SEOに関する知識がある場合は無料、外部から専門の人を雇う場合は内部対策の外注費用に10万円~100万円、外部対策の外注費用に1.5万円~15万円の予算が必要です。
また、リスティング広告は月額50万円前後、ディスプレイ広告は月額20~50万円の予算がかかるので、用意できる予算を決めておきましょう。
戦略を策定する
次に競合調査を行い、設定した目的を短期・中長期、どのくらいの期間で達成させるのかを決めます。短期で成果を出したい場合はリスティング広告、中長期で成果を出したい場合はSEO対策やディスプレイ広告の活用がおすすめです。
ターゲットや対策キーワードを決める
SEM施策の戦略を決めたあとは、ターゲットや対策キーワードを決定します。選定を間違えると、SEM施策の効果が発揮されないので、競合調査を行い、最適なターゲットや対策キーワードを選びましょう。
コンテンツを作成する
先に決定したターゲットや対策キーワードをもとに、貴社のサービスを訴求できるコンテンツを作成します。このとき、ユーザーがコンバージョンに至るまでの流れを想定し、自然な流れでリンクや問い合わせボタンなどを配置しましょう。
効果測定を行う
コンテンツを公開したあとはしばらく様子を見てから、Googleアナリティクスやヒートマップなどのツールを使い、ユーザーの流れやコンバージョン数、検索順位や訪問者数などを測定します。ただし、SEO対策やディスプレイ広告は効果が発揮されるまで時間がかかるので、リスティング広告やメルマガを使用した場合よりも、長めに測定時間をとりましょう。
分析・改善を行う
想定していたよりも効果が薄い場合は、コンテンツや広告の配信方法などを見直し、納得のいく効果が出るまでトライアンドエラーを繰り返しましょう。なお、現時点で検索順位1位を獲得している記事であっても、定期的に更新することで検索エンジンから高評価を得られるため、放置しないことが大切です。
まとめ
SEOは、SEM施策の手段の1つです。SEO対策を施したコンテンツは、効果を実感できるまで時間がかかるものの、成功すれば長期的な効果が得られます。最終的に会社の資産となることから、SEM施策の中では重要な手段です。
ただし、狙ったキーワードや競合サイトの大きさによっては、SEO対策だけだと十分な効果が発揮されない場合もあります。そのようなときは、SEM施策のもう1つの手段である広告で対策してみましょう。
認知度の高いサービスを提供している場合はリスティング広告、認知度が低いサービスを提供している場合はディスプレイ広告の利用がおすすめです。広告は費用が発生するものの、利用したほうが効率良く、貴社のサービスを狙ったターゲットにアピールできる場合があります。
SEM施策には複数の手段があるので、時と場合によって手段を使い分けていきましょう。