「外部リンクはSEO対策として効果的」と聞いたものの、そもそも外部リンクやSEOが何かわからない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、外部リンクの基礎知識から外部リンクがSEOにもたらす重要性まで、用語解説を入れながら徹底解説していきます。記事内では、SEOに効果的な外部リンクを増やす方法を6つご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
そもそも外部リンクとは
外部リンクとは、自社サイトと他サイト(別ドメイン)をつなぐリンクです。
弊社の場合、「グループ会社」へ記載されているリンクは本サイトとドメインが異なる他サイトへのリンクなので、外部リンクといえます。
なお、外部リンクには大きく分けて「被リンク」と「発リンク」があります。
- 被リンク:他サイトから自社サイトへの外部リンク
- 発リンク:自社サイトから他サイトへの外部リンク
上でご紹介した外部リンクは、自社サイトから他サイトへの外部リンクなので「発リンク」になります。ただし、SEOの観点から考えると、外部リンクは発リンクよりも「被リンク」を多く得ることのほうが重要です。
■SEOとは
SEOとは、自社サイトがGoogleなどの検索エンジンから高評価を得るために、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成したり、Webサイトの構成を整理したりする施策のことです。検索エンジンからの評価が高まると検索結果で自社サイトが上位に表示されるため、Webサイトを運営するときに、SEOは重要な対策となります。
被リンクの重要性については、「外部リンクはなぜ重要なのか」の項目で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
内部リンクとは
内部リンクとは、自社サイト内のページ同士をつなぐリンクです。
先ほども解説したとおり、外部リンクは自社サイトと外部サイトをつなぐリンクなので、リンク同士のドメインが異なります。しかし、内部リンクは自社サイト内のページをつなぐため、リンク同士のドメインは同じです。
【内部リンクと外部リンクの違い】
内部リンク | 外部リンク | |
---|---|---|
リンク元 | https://〇〇〇.com/1234 | https://〇〇〇.com/1234 |
リンク先 | https://〇〇〇.com/5678 | https://△△△.com |
より詳しく解説している記事や関連記事がある場合、内部リンクで記事同士をつなぐと、ユーザーのサイト回遊率が上がります。サイト回遊率が上がると、ユーザーがサイトに留まる時間が増えるため、SEOの効果を実感できるでしょう。
サイテーションとは
サイテーションとは、サイト名やブランド名がWebサイトやSNSなどでテキスト表記されているものです。
外部リンクは必ずテキスト内にリンクが貼られているので、テキストをクリックすると外部サイトへジャンプします。一方、サイテーションにはテキストにリンクが貼られていないため、リンクのある・なしが外部リンクとサイテーションの大きな違いとなっています。
- 外部リンク:先日、MARKETINGLABのコラムを読みました。
- サイテーション:先日、MARKETINGLABのコラムを読みました。
Googleは「サイテーションがサイトの評価を上げる」とは明確に宣言していませんが、「視認性の高さは検索結果のランキングに影響する」と明記しています。そのため、多くの人がSNSやブログなどでサイト名やブランド名を記載すれば、外部リンクのようにテキストへリンクが貼られていなくても、SEOの施策として有効です。
外部リンクはなぜ重要なのか
外部リンクの設置は、Webサイトを運営するうえで重要なSEOの施策です。
外部リンクの中でも、他者サイトから自社サイトに向けて貼られる「被リンク」は、多く獲得するほどGoogleから有益なサイトだと評価されます。これは、有益な文献が多くの論文に引用されるのと同じ原理です。
Googleから有益なサイトだと評価されると、自社サイトが検索上位に表示されるので、より多くの人に自社サイトを見てもらえます。
そのため、Webサイトを運営する際は、読者が「シェアしたい!」「参考になる」と思うようなコンテンツを作成し続けることが大切です。
「外部リンクが多ければ高評価」ではない
ひと昔前のGoogleでは、外部リンク(被リンク)の数が多いサイトほど有益なサイトだと評価していました。しかし、2012年4月に行われた検索アルゴリズムアップデートにより、現在Googleは被リンクの数よりも質を重視しています。
そのため、Googleから高評価を受けるためには、自社サイトへリンクを貼ってくれるサイトが、質の高いサイトや関連性の高いサイトであることが重要です。質の低いサイトや関連性の低いサイトから被リンクを受けると、逆に自社サイトの評価が下がってしまうので注意しましょう。
良い外部リンクと悪い外部リンクの違い
外部リンク(被リンク)には、良いリンクと悪いリンクの2種類があります。Googleから高い評価を受けるためには、良い被リンクを得ることが大切です。
ここでは、どのような外部リンクが良いリンク・悪いリンクとされるのかご紹介します。
良い外部リンク
良い外部リンクとは、ナチュラルリンクと呼ばれる被リンクです。
ナチュラルリンクは、自作自演や相互リンクで貼られるリンクではありません。外部サイトやX、Instagramなどで、ユーザーが「参照元として記載したい」「おすすめサービス/商品として紹介したい」と思ったときに、自発的に貼られます。
ナチュラルリンクとして自社サイトが選ばれると、Googleから「多くの人に貢献している優良サイトである」と評価されるため、検索結果で自社サイトが上位表示されるようになるのです。
また、専門家や大手企業に取材をしてコンテンツを制作すると、取材先が「〇〇サイトで取材を受けました」などとリンク付きで自社サイトを宣伝してくれることがあります。専門家や大手企業からのリンクは価値が高いので、このようなサイトから被リンクを獲得できれば、Googleから自社サイトへの評価をより高めることが可能です。
悪い外部リンク
悪い外部リンクとは、以下のようにGoogleからの評価が低いサイトやコンテンツとつながるリンクです。
- コピーサイト
他社サイトから文章や画像などのコンテンツをコピーしたサイト。 - リンク収集目的のサイト
ユーザーに向けたコンテンツがなく、ただリンクが羅列しているだけのサイト。 - 隠しリンクが仕込まれているサイト
背景と同色でリンクを設置したり、ごく小さな文字でサイトの端にリンクを設置したりと、ユーザーには見えない形で外部リンクを隠しているサイト。 - ワードサラダ
「今日は晴れですが、コーヒーに砂糖は入れますか?私は今日風邪をひきました。」など、支離滅裂な長文が記載されているコンテンツ。 - Google広告(アドセンス)の掲載が制限されているサイト
タバコや性的コンテンツなど、Google広告を掲載できないコンテンツを発信しているサイト。
このようなサイトと外部リンクでつながると、自社サイトの検索順位が大幅に下がったり検索圏外に飛ばされたりするので、外部リンクを設置する際は、リンク元のサイトがどのようなサイトなのか事前確認が大切です。
ただし、こちらが気をつけていても、スパムリンクとして上記のように悪質なサイトから外部リンクを送られる場合があります。被リンクのリンク元が悪質なサイトかどうかは、「Googleサーチコンソール」でリンク元を確認できるので、定期的にチェックを行いましょう。
もし悪質な被リンクを見つけた場合は、Googleが提供している「リンクの否認ツール」を活用し、強制的にリンクの解除を申請できます。
SEOに効果的な外部リンクを増やす方法
自社サイトの検索順位を上げるためには、サイトの質を高めていくことが最も効果的です。ただし、ナチュラルリンクによる被リンクを多く獲得できれば、より効率よく自社の検索順位を上げられます。
ナチュラルリンクによる被リンクは、以下の対策を取ると獲得しやすいです。
これらの内容について、以下で解説していきます。
➀独自性のあるコンテンツを作成する
以下のように独自性のあるコンテンツは、多くのユーザーから参考文献として引用されやすいです。
- 独自アンケート(例:1ヶ月の食費を20代の独身女性100人にアンケート)
- 独自取材(例:〇〇社に売れ筋商品の開発秘話をインタビュー)
- 体験談(例:コスメやゲームのレビュー)
ユーザーはどこにも書かれていない独自コンテンツに価値を感じるので、Webサイトを運営する際は、競合と類似したコンテンツではなく、独自性のあるコンテンツをメインに発信していきましょう。
➁専門性の高いコンテンツを作成する
1つの記事でユーザーの疑問をすべて解決できるような専門性の高いコンテンツも、被リンクを集めやすいです。
専門性の高いコンテンツを作りたいのであれば、上位競合サイトに記載されているコンテンツは自社サイトでも網羅しましょう。1つの記事があまりにも長文になる場合は、関連記事を内部リンクで挿入し、ユーザーが知りたい内容を効率よく閲覧できるようにする工夫も必要です。
➂最新の情報を更新する
ユーザーは、常に最新の情報をシェアしたいと思っています。そのため、コンテンツは制作して終わるのではなく、常に最新の情報へ更新し続けなくてはなりません。
特に、キャンペーンやプレゼント情報を掲載している場合や、「新サービス」「新商品」と銘打ってサービスや商品を紹介している場合は情報が頻繁に更新されるので、注意をしましょう。
④記事寄稿やプレスリリースをする
外部サイトへ記事を寄稿すると、寄稿元としてサイトのリンクを貼ってもらえるので、自然な形で被リンクを獲得できます。
貴社が何らかのサービスや商品を提供している場合は、新しくサービスや商品を発表するたびにプレスリリースで発信することで、被リンクを獲得できるだけでなく、拡散により認知度を高めることが可能です。
⑤外部サイトと連携してコンテンツを作成する
外部サイトと連携してコンテンツを作成すると、多くの場合、連携先のサイトに「〇〇との共同記事です」のように、リンク付きで文章を掲載してもらえます。Googleからの評価が高いサイトと連携してコンテンツを作成すれば良い被リンクを獲得できますし、独自性が高く質の高い記事を自社サイトに掲載できるので、おすすめです。
⑥SNSなどでシェアしてもらう
XやInstagramなど、SNSからの外部リンクにはnofollow属性タグが含まれています。nofollow属性タグとはGoogleにリンク先を評価しないよう指示するタグなので、自社サイトや自社コンテンツがSNSでバズっても、SEOに直接的な効果はありません。
ただし、SNSでバズると驚異的なスピードで情報が拡散されるため、外部サイトがSNSのトレンドを参考に、貴社サイトを取り上げてくれる可能性があります。外部サイトに取り上げられると被リンクを獲得できる可能性も高まるので、サイトやコンテンツにはSNSのシェアボタンを設置しておきましょう。
まとめ
外部リンクには、自社サイトから外部サイトへリンクを貼る「発リンク」と、外部サイトから自社サイトへリンクが貼られる「被リンク」の2種類があります。検索順位を上げるために有効な外部リンクは、被リンクです。
ただし、被リンクは単に多くの数を獲得すれば良いのではなく、質の高いサイトから獲得する必要があります。質の高い被リンクを獲得するためには、ユーザーファーストなコンテンツを制作し続けるのが近道ですが、独自性の高さや専門性の高さも忘れないようにしましょう。
良い外部リンク(被リンク)は、ユーザーにとって価値の高いコンテンツを作り続けていけば必然と獲得できます。そのため、良い外部リンクを獲得したいのであれば、まずは質の高いコンテンツ作りに注視していきましょう。