営業で会社を訪問する時は上着のマナーが大切になります。どのようにすれば相手に失礼にならないのかを知っておくことは、ビジネスを行う上で重要になります。
具体的には、訪問の際に上着を脱ぐタイミングや脱いだ上着をどこに置くのかなどが上着のマナーになります。
上着のマナーをわきまえた仕草は相手に好感を与えますが、上着を脱ぐべきでない時に脱ぐなどのマナー違反の行動は相手に不快感を与えて商談の成否に悪影響を及ぼすことも考えられます。
会社訪問のマナー
会社を訪問する際はマナーを遵守することが必要です。具体的には訪問する企業に到着する時間や受付、応接で待つ時の態度や面接の応対のやり方、面接後に留意することなどそれぞれの場面に応じた注意点が考えられます。
訪問企業には約束の時間に遅れないように到着することが大事です。約束した時間を守らないと時間にルーズな人だと思われます。逆に約束の時間より早すぎる到着が相手に迷惑な場合もありますので、5分ほど前の到着が適切だと思われます。
受付や警備の人にはきちんと挨拶をします。応接で待つ間は姿勢を正して、携帯を使用して大声で話すことや腕組み足組みの姿勢をすることは厳禁です。面接の際は入室や退室、面接時の言葉遣いや姿勢に注意することが重要です。
面接が終了した時は、椅子の横で再度面談のお礼と「よろしくお願いします」と挨拶をします。面談が終了して緊張感がなくなり気が緩みがちですが、すべて相手に観察されていますので会社を出るまで気を抜かないことが大切です。
上着のマナー
上着は基本的には脱がないことがマナーと考えられます。シャツは元々上着の下の下着として考えられていて上着を脱ぐことはマナー違反とされた時期もあります。しかし現在は状況次第で上着を脱ぐことを認める会社も多くなっています。
上着を脱ぐ時は周囲の状況を考えて判断することが重要です。会社内でも上着を脱ぐことがおかしいと考えられる場合は着用することが賢明ですし、会社訪問をした場合は相手の会社の上着の慣習に合わせることが必要になります。
スーツの下のシャツについてもマナーがあり、原則として半袖シャツはスーツには相応しくないと考えられます。スーツを着用する時はシャツの袖が1センチ半ほど見えるのが良いとされるので長袖シャツが基本です。
スーツを着用する際はネクタイやシャツ、ベルトや靴などにも気を配る必要があります。スーツは胴回りに余裕を持ち、肩幅や着丈、パンツの長さにも留意します。他のネクタイなどは安っぽくなく清潔感のあるものを選ぶことがポイントです。
上着を脱ぐタイミング
会社内で上着を脱ぐタイミングは会社内の習慣によります。会社内で上着を脱ぐことはおかしいと考えられているのであれば上着を着用することが賢明ですし、上着を着用する習慣がなければ自由に脱ぐことができます。
社外では訪問先から上着を脱ぐことをすすめられたタイミングで脱ぐことがベストですが、脱ぐことをすすめられないで脱ぐ場合は相手に断って脱ぐことが良いと思われます。相手を無視して無言で脱ぐことは相手に失礼になります。
上着を着用することがマナーであっても、厚手の上着をいつまでも着用しているのは相手に不自然に見える場合もあります。会社訪問をした時の季節を考えて、上着を着用したままでは見苦しい時は断って上着を脱ぐなど臨機応変の対応が望まれます。
自分が上着を脱ぐ目安となるのは、相手の動作です。相手が上着を着用した状態でいる時は、上着を脱がなくても可能な状況だと考えられます。相手が上着を脱いだ場合は、自分が上着を脱いでも自然な行為になると思われます。
コートを脱ぐタイミングや上着の置き方
取引先などに訪問した時は、コートは訪問先に入る前に玄関前で脱いで裏返しに畳むようにします。これは外からのホコリなどを屋内に入れないためのマナーです。また帰る時は訪問先から出た後にコートを着ることが原則とされます。
訪問先で商談や打ち合わせをする際に椅子の背もたれに掛けることはマナー違反です。椅子は相手の所有物になりますので、無断で上着を掛けることは相手の心証を害する恐れがあります。また背もたれに掛けた上着は見苦しい感じになります。
上着はしわにならないように三つ折りにして横の椅子に置くことが無難です。上着を横に置く時は、相手に置くことを断る声がけをするのがマナーです。相手が気を利かしてハンガーにかけてくれる場合はそのようにします。
周囲に上着を置く場所がなくハンガーもない場合は、自分の荷物の上に畳んだ上着を置きます。床の上にカバンを置いて、その上に上着を置きます。相手から背もたれに上着を掛けても良いと言われた場合はその指示に従います。
会社訪問のマナー
会社を訪問する時は約束の時間の5分ほど前に到着することや受付にきちんと対応すること、待ち時間の姿勢や面接時の言葉遣いに気を付けることなど色々なマナーがあります。
上着を脱ぐタイミングもよく考える必要があります。相手にすすめられて脱ぐのが良いタイミングですが、状況次第では相手に断って自分から脱ぐことも考えられます。
脱いだ上着は折り畳んで横に置くのが基本ですが、様々な状況も考えられますので臨機応変に対応することが大切です。
