クールビズは環境省が2005年に地球温暖化対策として提案し開始されたもので、ビジネスに携わる人の服装や出勤時間を期間限定で変えることが実施されています。
毎年環境省がクールビズを実施する期間を提示して、企業などが提示された期間を目安にクールビズを実施することが慣例となっています。
具体的なクールビズの対策としては、ジャケットを着用しないことやノーネクタイなど服装を変えることや節電のために早朝出勤をすることなどがあります。
クールビズの意味
クールビズ(COOL BIZ)という言葉は、2005年に環境省が京都議定書の発効に伴って実施した一般公募によって選ばれた造語で、涼しいという意味やかっこいいという意味のCOOLとビジネス(BUSINESS)の略語のBIZを組み合わせてつくられています。
環境省の主導によるクールビズによる地球温暖化対策では、冷房の節約を目的にして暑い時期に冷房をした時の部屋の温度が28°C以上になることを提唱しています。
室温が28°C以上になると以前の室温が低い時の上着やネクタイの着用は暑く感じられます。
そのため28°Cの室温で過ごすことができる軽装をすることが必要になり、ネクタイやジャケットが当たり前の慣行から、ノーネクタイやジャケットの着用をしないことなど28°C以上の室温に対応する服装が考えられるようになりました。
またオフィスの室温を低く設定することによる節電の他にも、早朝に出勤して勤務時間を調整することなど様々な節電の工夫が考えられています。
クールビズの期間
クールビズの期間は毎年4月の下旬頃に環境省から発表されることになっています。
2018年は前年の2017年とその前の2016年が5月1日から9月30日までの5ヶ月間でしたので、同じ期間になることが予想されます。
クールビズは全国的に実施されますので実施期間を決めることが難しい面があります。たとえば北海道と沖縄では同じ5月でも気温の状況が違います。
沖縄の5月はクールビズを開始する時期として暑さが十分ですが、北海道の5月はまだそれほど暑くない時期です。
クールビズが始まった2005年からしばらくは6月から9月までの4ヵ月間でしたが、その後に電力不足の対策なども勘案して5月からに前倒ししたことと10月も行うことになり6ヵ月の期間延長になりました。2016年からは9月までの5ヶ月になっています。
環境省のクールビズの期間は目安となりますが、それぞれの地域の気温の状況や企業などの必要性などを考慮してクールビズを実施することが効果的だと思われます。
クールビズの服装の基本スタイル
クールビズは涼しい服装をしますが、ビジネスを行う上でオフィスのマナーを守らなければならない制約があります。オフィスマナーを遵守するにはどのような服装が良いのか環境省のガイドラインが目安になります。
環境省のガイドラインでは、ノーネクタイやノージャケット、半袖シャツが基本的なスタイルになります。
基本的なスタイルでもノーネクタイと半袖シャツは完全に可能とされますが、ノージャケットは可能ですが完全な推奨ではありません。
原則として認めていない上半身の服装は、ポロシャツやアロハシャツ、Tシャツやランニングシャツなどです。
下半身もジーパンやハーフパンツなどは認められず、履物もスニーカーやサンダルは認められない服装になります。
クールビズでは推奨されないポロシャツやアロハシャツでも6月1日からのスーパークールビズでは認められており、チノパンやスニーカーも推奨されています。
また、Tシャツやジーパン、サンダルもTPOに応じて認められる場合があります。
クールビズのマナー
クールビズは地球温暖化対策として始められた経緯があり節電などが大きな目的になっていますが、あくまでもビジネスが遂行される中で実施されますのでオフィスのマナーを守ることが大切になります。
節電を実施する上で服装を涼しくすることも大切ですが、服装で取引先など相手に不快な感じを与えないことがマナーになります。
環境省のガイドラインに則りポロシャツやチノパンなどが社内で認められていても、社外の相手が違和感を覚えることもあります。
オフィスの状況や相手の反応などを考えてクールビズを行うことが大事で、自分だけが浮き上がったマナー違反の服装をしていないかどうかチェックしてみることも必要です。自分で着用するかどうか迷う場合は着用しないことが賢明だと思われます。
訪問してきた相手にクールビズを実施していることを告げることや、自分が訪問する時は基本的に上着を着用して暑い場合に脱ぐことができるようにしておくことなどがクールビズを実施する際のマナーになります。
クールビズを成功させるには
クールビズは環境省から地球温暖化対策として開始された経緯があり、企業などが節電などを実施して協力することは意義のあることです。
オフィスなどの室温を28°C以上に設定することが環境省から提唱されておりますので、28°C以上を実施できる服装をすることが大切です。
しかしオフィスはビジネスの場所でもありますので服装のマナーを遵守することも重要です。環境省のガイドラインを参考にしてマナーに違反しない服装を心掛ける必要があります。