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2024.12.02 

海外向けサイトのSEO対策とは?具体的な進め方やポイント、おすすめツールを紹介

海外向けサイトのSEO対策とは?具体的な進め方やポイント、おすすめツールを紹介

海外に発信するためのサイトを運営するには、集客につながるコンテンツの作成が重要になります。それにはまず検索結果の上位に表示され、人の目に触れることが大切です。しかし、何から手をつければ良いか分からない方も多いでしょう。

今回は、海外向けサイトの運営にあたり覚えておきたいSEO対策をまとめました。具体的な内容やSEO対策におすすめのツールもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

 

海外SEOとは?

パソコンで作業する女性
海外SEOとは、検索エンジンを利用して、海外からサイトを訪問する方を増やすための対策方法のことです。日本国内ではなく、海外に住む方を対象としたサイトをつくる場合、海外SEOに関する知識をもとに作成することが求められます。

しかし、一般的に海外SEO対策は、日本向けのSEO対策よりも困難といわれています。では、なぜ海外SEOへの対策は難しいのでしょうか。

 

海外SEO対策が難しいといわれる理由

海外SEO対策が難しいとされる理由には、日本のSEO対策と異なる点が多いことが挙げられます。これには、日本と海外では言語が異なること、エリア・国ごとにメインで使用されている検索エンジンが異なるなど、さまざまな要因が関係しています。

海外SEOを考慮してサイトを作成および運営するには、日本のSEO対策とは別の形での対策が必要になるでしょう。

 

海外SEO対策の基本的な進め方

パソコンと世界地図
実際に海外向けのサイトを作成・運営するためには、基本的に以下の流れで海外SEO対策を講じることになります。

海外SEO対策の基本的な進め方

では、各ステップについて、ひとつずつみていきましょう。

 

STEP1. ターゲットにするエリアを決める

まずは、ターゲットに設定する国と地域を決めるところから始めましょう。対象となる国と地域の需要および経済状況、競合他社の数を確認して、ターゲットを選定してください。

また、ターゲットとなる国と地域で、主に使用されている検索エンジンの調査も大切になります。たとえば、中国で主に使われているBaiduは、Googleと異なるSEO基準でサイト評価が行われており、Googleと同じSEO対策では不十分です。海外SEOの観点では、国と地域にあわせた対策を講じる必要があるため、最初にエリアを決めておきましょう。

 

STEP2. エリアにあわせた最適なキーワードを選定する

エリアを選定したら、対象の国と地域でニーズの高いキーワードを調べましょう。海外SEO対策を成功に導くためには、地域性を反映したキーワードを選定することが重要になるためです。

キーワードを調べるには、その国と地域でメインに使用されている検索エンジンにあわせた、キーワード検索ツールを使うと良いでしょう。たとえばGoogleなら、Ubersuggestを利用すると、キーワードを確認できます。現地で生活する方に直接尋ねて、ニーズのあるキーワードを調べる方法も有効です。

 

 

STEP3. SEOを意識してコンテンツ制作を行う

サイトのコンテンツ制作に取り掛かる際は、まずSEOを意識しましょう。SEOにおいては、検索エンジンとユーザーの両方に分かりやすいコンテンツにすることが重要であるためです。SEO対策として重要なポイントの例には、以下の項目が挙げられます。

<SEO対策として重要なポイント>

  • キーワードにそっているか
  • 分かりやすい文章か
  • オリジナル性の高いコンテンツになっているか など

検索されやすいキーワードを絡めた内容にまとめると、検索エンジンにキーワードとの関連が深いと判断されやすくなります。誤字脱字や画像がない、不自然な文脈が散見されるなどの文章は、SEOへの悪影響が懸念されるため、文章は分かりやすさを心がけましょう。

また、ほかのコンテンツと類似点が少ないサイトは、SEOにおいて評価が高く、上位表示される可能性が高くなります。そのため、独自の内容を中心としたコンテンツを制作するようにしてください。

 

 

STEP4. ターゲットエリアの言語に変換する

サイトに掲載するコンテンツを制作できたら、公開する前にターゲットとなるエリアで用いられている言語に変換します。地元で使われている言葉ではない言語で書かれていても、当然現地ユーザーは目を通してくれないでしょう。

言語を変換する方法のひとつに翻訳ソフトがありますが、ネイティブな言語に精通した方に依頼すると、より良い内容に仕上がります。従業員からネイティブスピーカーを探す、もしくはネイティブスピーカーを雇うなどの対策がおすすめです。

 

STEP5. 定期的に効果測定を行う

制作したコンテンツを公開したら、実際にターゲットエリアの主要な検索エンジンを使用し、検索結果の上位に表示されるかを確認しましょう。検索順位が上位ではない場合、コンテンツがユーザーの目に触れていない可能性が高いため、コンテンツを改善する必要があります。

改善策としては、独自情報の加筆や修正が挙げられます。競合サイトと比べて、不足している内容を追加することも効果的です。

なお、SEO対策の効果は、公開から数ヶ月を要します。公開後すぐに結果が出なくても、不安になり過ぎることはありません。

 

海外SEOに効果的な対策やポイント

地球儀とパソコンスマホと飛行機の模型
海外SEO対策として効果的な主なポイントは、以下の7点です。

海外SEOに効果的な対策やポイント

各ポイントについて、ひとつずつみていきましょう。

 

競合サイトに負けないジャンルや内容を提供する

検索順位を上げるには、コンテンツを現地の競合サイトに引けを取らないレベルまで、充実させることがポイントです。単に現地の方々が注目しているキーワードを選定し、解説などをまとめるだけでは、ユーザーから高い評価を得るサイトにはならないでしょう。

まずは、ターゲットエリアの検索エンジンでキーワードを検索して、検索上位に表示されるサイトに目を通し、書かれているジャンルや内容を分析してください。足りない部分を追加するなどして、制作したコンテンツの充実を目指しましょう。

 

使用するサーバーを慎重に選ぶ

海外向けコンテンツを発信するなら、サーバーの選び方も重要です。海外SEOでは、コンテンツの内容だけでなく、サーバーも検索エンジンの評価に関わるため、上位表示を狙うならサーバーにも目を向けましょう。

たとえばGoogleであれば、日本国内ではなく、ターゲットエリアのサーバーを借りてコンテンツを掲載すると、検索エンジンの評価が上がりやすくなります。海外SEO対策を進めるためにも、海外にサービスを提供しているサーバーの活用がおすすめです。

 

自然な意味の通る翻訳を心がける

文章は翻訳して終わりではなく、実際に目を通したときに自然に読める内容であるか、確認することも重要です。同じ意味を持つ言葉であっても、ニュアンスが異なるケースは珍しくありません。使い方によっては不自然な文章になり、SEO対策として不十分な結果となる可能性も考えられます。

自然かつ質の高い文章にするためには、ターゲットエリアで好まれている言い回しなどに精通した、ネイティブスピーカーに翻訳をチェックしてもらいましょう。現地の方が読んでも違和感がない文章になれば、ユーザー評価が高まる確率も上がります。

 

国コードトップレベルドメインの取得を検討する

サイトを運営するにあたり集客性を高めるには、ccTLDとも呼ばれる国コードトップレベルドメインも、忘れてはいけないポイントです。国コードトップレベルドメインとは、それぞれの国と地域に割り当てられるアルファベット2文字のドメインのことです。たとえば、URLに「.co.jp」とあれば、日本国内(jp=japan)にある企業(co=company)のサイトと判断できます。

なおGoogleは、ccTLDで、各サイトがターゲットにしている国と地域を確認していることがすでに発表済みです。検索上位表示を狙うには、重要な点といえるでしょう。

 

Google Search Consoleでジオターゲティングをする必要がある

国コードトップレベルドメインが取得できず、代わりにドメイン名が「.com」「.net」などになった場合は、ジオターゲティング設定を行いましょう。ジオターゲティングとは、コンテンツがターゲットとしている国と地域の情報を、検索エンジンに伝えられる仕組みのことです。

ジオターゲティングは、Google Search Consoleから「国によるターゲット設定ツール」へとアクセスして行います。サイトのURLに、ターゲットエリアの国と地域を1ヶ所指定してください。

 

Google Search Consoleを定期的に確認する

海外SEO対策を行うなら、可能な限りGoogle Search Consoleを毎日チェックするようにしてください。サイトにトラブルが発生した場合は、Google Search Consoleにエラーが表示されることがあり、何も対処せず放置すると、SEOに悪影響をおよぼします。

エラーが原因で検索エンジンから弾かれていないか確認するには、Google Search Consoleにアクセスし、「インデックス作成」「ページ」へと進みましょう。エラーがあるときは対象ページのURLが表示されるので、内容にしたがって対処してください。

 

現地のトレンドにあわせた記事コンテンツを制作する

集客性を高めるには、現地のトレンドを踏まえたコンテンツを制作することも必要です。いくら有益な情報をまとめた質の高いコンテンツだとしても、現地で人気を集めているものや、話題性のあるジャンルと関係が薄いと、検索上位に表示されることは難しくなります。

ユーザーに興味を持ってもらうためには、まず現地で流行っているもの、あるいは最新の情報・ニュースを調べましょう。トレンド分析後は、関連コンテンツをサイトに掲載し、現地の方の興味関心を惹き付けるようにしてください。

 

海外SEO対策におすすめのツール7選

CHECKのブロックと星
海外SEOの対策ツールとしては、以下の7種類がおすすめです。

海外SEO対策におすすめのツール7選

各ツールについて、ひとつずつみていきましょう。

 

キーワードプランナー

キーワードプランナーとは、現地での検索数が多いキーワードの調査や、検索数の増減の推移といった分析情報を無料で確認できるツールです。制作したコンテンツをチェックし、どの単語がキーワードになり得るか確認できる機能も備わっています。

キーワード候補となる言葉を取得したい際は、キーワードプランナーにアクセスして「新しいキーワードを見つける」を選択しましょう。検索数の調査では「検索のボリュームと予測のデータを確認する」に調べたいキーワードを入力するだけと、簡単に使えます。

 

Google Analytics

Google Analyticsとは、ユーザーがコンテンツをどのように活用しているのか、確認できるツールのことです。実際に活用することで、どのようなユーザーが実際にサイトを訪問したか、サイトから離れやすい方にはどのような特徴があるのかなどの情報をまとめて、分析できます。

また、コンテンツを通じて、商品あるいはサービスの購入にいたったユーザーに関しても確認可能です。これらの情報を参考にサイトの改善を図れば、マーケティングを成功へと導きやすくなるでしょう。

 

 

Google Search Console

Google Search Consoleは、検索結果に表示される順位を上げるために用いるツールです。コンテンツに含まれている問題点を洗い出し、改善策を講じるなどの取り組みで表示順位が上がれば、多くのユーザーの目に留まるようになります。

実際に利用した場合は、サイトエラーの検出だけでなく、掲載順位やサイトのクリック数および表示件数などが確認可能です。コンテンツ作成後、効果的に海外SEO対策を行う際に重宝するでしょう。

 

Google トレンド

Google トレンドでは、検索件数が多いキーワードを国別に調べられるツールのことです。今現在、その国でどのようなキーワードが注目を集めているのかを分析できるため、ターゲットエリアの流行りを調べたいときに役立ちます。

キーワードを調べる場合は、国だけでなく、期間とカテゴリ、検索方法を細かく指定できます。24時間以内に検索数が増加した急上昇キーワードも国ごとに表示されるため、よりタイムリーなコンテンツの制作にも重宝するでしょう。

 

Ubersuggest(ウーバーサジェスト)

Ubersuggestでは、GoogleやAmazonなどのサイトにおける、毎月の検索ボリュームなどを確認できます。SEO拡張機能を使用すれば、検索ボリュームをグラフなどで分かりやすく示してくれるので、分析作業がはかどるでしょう。

また、競合サイトのなかで、一番人気のあるコンテンツを国別に表示する機能もあり、競合サイトと自社サイトの比較が可能です。人気のキーワード検索も併用すれば、ターゲットエリアのトレンド調査にも役立ちます。

 

Windscribe

Windscribeは、海外でGoogle検索を使用した際の検索結果を確認できるツールです。位置情報を利用するVPN接続にて検索エンジンを使用しているため、実際に海外にいるかのような状態でキーワード検索が可能です。海外の競合サイトを調査および分析したいときに活用すると、効果を発揮します。

 

WebPageTest

WebPageTestは、サイトの読み込み速度などを調べられるツールです。指定先の国からサイトにアクセスした際、画面表示されるまでの時間を計測できます。速度が遅い場合は問題点を洗い出し、スピーディーな表示速度の実現に向けて、サイトの改善を図ることも可能です。

 

まとめ

海外向けサイトを運営するにあたっては、海外SEO対策が重要になりますが、日本のSEO対策とは中身が異なるため、難解といわざるを得ません。ターゲットエリアとキーワードを選定し、SEOを意識したコンテンツを制作するなど、基本的な流れにそって対策を講じることが大切です。制作したコンテンツの調査分析も、忘れずに行いましょう。

また、海外SEO対策としては、サーバー選びや翻訳方法など、7つのポイントを重視すると効果的です。キーワードプランナーをはじめとしたSEO対策ツールを活用しながら、海外向けサイトを効率的に運営しましょう。

 

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