サイトに被リンク(別名バックリンク)を貼ってもらうことで、Googleから評価されコンテンツを上位表示できます。しかし、リンクを貼ってしてもらえればいいというわけではなく、被リンクの品質が低い場合は自社の大切なウェブサイトに悪影響を与えてしまいます。
ここで活躍するのが被リンクチェックツールです。今回の記事では、2024年最新版として、無料・有料を問わず10のツールをピックアップしました。
各ツールの特徴から使い方まで、現在の状況に合ったツールを見つける手助けをします。被リンクチェックツールでSEO戦略の効果をさらに上げていきましょう。
目次
被リンクとは
被リンクとは、他のウェブサイトに貼られている、自社のサイトのリンクです。他のサイトに自社のサイトのリンクが貼られていると、検索エンジンは「このサイトはユーザーにとって有益である」と判断します。
被リンクが設置される理由は、「ウェブページを紹介される」「ウェブページの内容が引用される」などさまざまですが、他のサイトが自社のサイトのリンクを貼ることで、「このサイトは信頼できる」と伝えてくれています。
そのため、被リンクは「信頼されている」証拠となり、結果として検索エンジンの評価が上がり、より多くの人の目に触れる機会が増えるわけです。
被リンクをチェックする目的
それでは、なぜ被リンクをチェックする必要があるのか、その目的について解説します。
被リンクをチェックする目的は、「自社サイトのチェック」と「競合サイトのチェック」の2つに分けられます。それぞれ視点が違うため、目的に合わせたデータを確認しなければいけません。また、定期的に被リンクをチェックして、整理することで、効果的なSEO戦略につながります。
SEOにおいても、被リンクのチェックは外部対策として有効です。どのようなサイトからリンクされているかを知ることで、より良いウェブ戦略を練るきっかけを得られるでしょう。
自社サイトをチェックする目的
自社のサイトを客観的に見るのはなかなか難しいものです。しかし、外から自社サイトをチェックすることで、見落としていたことが明確になることもあります。
ここからは、客観的に自社サイトをチェックするために、目的を2つに分けて解説します。
自社サイトの現状を知る
1つ目は、自社のウェブサイトが、どのような状態にあるのかを知るためです。
ウェブサイトの被リンクをチェックすることで、どのようなサイトが自社のサイトを信頼してリンクを貼っているのか、また、どのくらいのペースで新しいリンクが得られているのかが明確になります。
低品質な被リンクを避ける
2つ目の目的は、被リンクをチェックする目的でも触れたように、低品質な被リンクを避けるためです。
インターネット上には、あまり評判の良くないサイトもあります。そのようなサイトからの被リンクは、自社のサイトの評価を下げる原因になりかねません。そのため、定期的に被リンクをチェックし、問題のあるリンクを見つけたら適切な対応をすることで、サイトの品質を保つ必要があります。
競合サイトをチェックする目的
自社のウェブサイトをチェックする以外にも、競合サイトの被リンクをチェックすることで、自社サイトをさらに成長させるヒントを得られます。
自社サイトと比較する
競合サイトの被リンクをチェックする過程で、競合サイトと自社サイトの比較ができるため、自社サイトの立ち位置が明確になります。
どのようなサイトからリンクされているのか、その質はどうなのか、そしてその結果、どのような成果を上げているのか。これらの情報を知ることで、自社のウェブサイトをどう改善できるのか、どの戦略が効果的なのかが分かります。
良質な被リンクを集めやすいページを知る
競合サイトが、どのようなコンテンツで良質な被リンクを引き寄せているのかを分析することも大切です。特定のトピックやコンテンツ形式が良質な被リンクを集めやすいのであれば、それを手がかりに、自社のコンテンツ戦略を修正できます。
【無料】おすすめの被リンクチェックツール5選
無料ツールは、コストを気にすることなく被リンクの分析をすることが可能です。しかし、無料だからといって性能が低いわけではありません。以下の表では、厳選した無料で使える5つの被リンクチェックツールを比較しました。
それぞれのツールの特徴や使い方についても解説していきますので、自社に合ったツールを見つけて、SEO戦略をさらに強化しましょう。
ツール名 | Google Search Console | Bing Webmaster Tools | hanasakigani.jp | Small SEO Tools 被リンクチェッカー | LYNX 無料SEOツール |
---|---|---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
競合サイト分析 | 不可 | 不可 | 可 | 可 | 可 |
被リンク分析上限数 | なし | なし | 1日1回 | なし | なし |
nofollowリンクの確認 | 不可 | 不可 | 可 | 可 | 可 |
Google Search Console
Googleが提供するGoogle Search Consoleは、サイトのパフォーマンスを監視し、SEOの問題点を特定するための機能を多数備えています。
被リンクの調べ方は、Google Search Consoleにログインして「リンク」セクションにアクセスし、「外部リンク」の詳細をチェックすることで、他のサイトから自社のサイトへのリンクをすべて確認できます。
Bing Webmaster Tools
Bing Webmaster Toolsは、Bingの検索エンジン向けに最適化された検索パフォーマンスをトラッキングし、SEOの問題を診断してくれるツールです。GoogleだけでなくBingにも注目することで、ウェブサイトの潜在的な訪問者層を拡大できます。
被リンクの調べ方としては、リンクエクスプローラにアクセスして自社サイトのURLを入力するだけです。サイトへのリンクを持つ他のウェブサイトをすべて確認できます。
hanasakigani.jp
hanasakigani.jpは、日本のマーケットに特化したツールで、日本語のウェブサイトの被リンクを効率的に調べられます。また、使いやすさを重視しているため、SEOの専門知識がない初心者でも簡単に操作することが可能です。
被リンクの調べ方は、ウェブサイトにアクセスし、分析したいウェブサイトのURLを入力するだけで、そのサイトへの被リンクの総数・リンク元のドメイン・ページごとの被リンク数など、詳細な分析結果を表示してくれます。
Small SEO Tools 被リンクチェッカー
Small SEO Toolsの被リンクチェッカーは、ユーザーがウェブサイトのURLを入力するだけで、外部からのリンクを含むリンクの総数やリンク元のドメイン、リンクの種類(ノーフォロー・ドーフォロー)などのデータを確認できます。
被リンクの調べ方は、ツールのウェブサイトにアクセスし、分析したいURLを入力欄に記入後、「バックリンクを取得」ボタンをクリックするだけです。
LYNX 無料SEOツール
LYNX 無料SEOツールは、被リンク分析をはじめ、ウェブサイトのSEO状態を総合的にチェックできます。
被リンクの調べ方は、LYNXのウェブサイトにアクセスし、分析したいウェブサイトのURLを入力し、「分析開始」ボタンをクリックするだけです。
被リンクの総数やリンク元のドメイン、リンクの種類(ノーフォロー・ドーフォロー)、リンクの質を示すスコアなど、詳細な分析結果を確認できます。
【有料】おすすめの被リンクチェックツール5選
無料ツールも便利ですが、より高度な分析が必要な場合は、有料の被リンクチェックツールがおすすめです。
競合分析から被リンクチェック、サイトの信頼性向上はもちろん、キーワード選定などのオールインワンに利用できるSEOツールとしての側面もあるため、初心者から上級者までさまざまなニーズに答えてくれます。
ここからは、厳選した有料の被リンクチェックツールを5つご紹介します。
ツール名 | Ahrefs | Moz Link Explorer | Majestic | Ubersuggest | Semrush |
---|---|---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ |
日本語 | 対応 | 未対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
競合サイト分析 | 可 | 可 | 可 | 可 | 可 |
nofollowリンクの確認 | 可 | 可 | 可 | 可 | 可 |
価格帯 | 12,500円~125,000/月 | 99ドル~599ドル/月 | 49.99ドル~399.99ドル/月 | 2,999円~9,999円/月 | 119.95ドル~449.95ドル/月 |
Ahrefs
Ahrefsの最大の強みはデータベースの広さと精度です。サイトの健全性をチェックするサイト監査機能や、コンテンツのギャップ分析ツールなど、他にも多くの有益な機能が含まれています。
被リンクの調べ方は、まずはAhrefsにログインし、ダッシュボードから「Site Explorer」を選択します。次に、分析したいウェブサイトのURLを入力して「Backlinks」セクションをチェックすると、そのサイトへのリンクを持つウェブページのリストやリンクの種類、リンク元のドメインの権威度などを確認することが可能です。
Moz Link Explorer
Moz Link Explorerは、ドメイン権威度(DA)やページ権威度(PA)などの独自メトリクスを用いて、リンクの質を評価し、ウェブサイトのSEOパフォーマンスに与える影響を分析してくれます。
被リンクの調べ方は、まずMozウェブサイトにアクセスしてアカウントにログインします。「Link Explorer」に移動し、分析したいウェブサイトのURLを入力して検索を実行すると、そのサイトの被リンク状況やドメイン権威度、リンク元のドメイン情報などを確認することが可能です。
Majestic
Majesticは、独自のデータセットと、「Trust Flow」や「Citation Flow」などの業界で認知されているメトリクスを用いることで、リンクの信頼性と影響力を評価することが可能なリンクチェックツールです。
被リンクの調べ方は、Majesticのウェブサイトにアクセスしてアカウントにログイン後、分析したいウェブサイトのURLを「Search Explorer」に入力するだけです。
分析結果は、そのサイトにリンクしている外部ページの詳細、各リンクのTrust FlowとCitation Flowのスコア、さらにはリンクされているドメインの数などを確認できます。
Ubersuggest
Ubersuggestは、キーワードリサーチ・コンテンツアイデア・被リンク分析などの機能を備えており、リンク元のドメイン権威度やリンク数など、リンクの質と量を評価するためのデータを簡単に分析できます。
被リンクの調べ方は、Ubersuggestのウェブサイトにアクセスして、トップページから分析したいウェブサイトのURLを入力し、「検索」ボタンをクリックするだけです。サイトの全般的なSEOスコアや被リンク数、リンク元のドメインの質など、詳細な分析結果を確認できます。
Semrush
Semrushは、競合分析・キーワードリサーチ・サイト監査・被リンク分析などを備えたオールインワン競合分析ツールです。
被リンクの調べ方は、まずSemrushのウェブサイトにアクセスしてログインします。次にダッシュボードから「Backlink Analytics」ツールに移動し、分析したいウェブサイトのURLを入力して実行するだけです。
リンク元のドメインやリンクの種類、地理的分布にトラフィックを引き寄せているリンクなど、包括的な分析結果を確認できます。
被リンクチェックツールを利用する際の注意点
被リンクチェックツールは、SEO戦略を考えるうえで有用ですが、その結果を鵜呑みにしてはいけません。なぜなら、これらのツールが提供するデータには、いくつかの注意点があるからです。
ここからは、被リンクチェックツールを利用するときの注意点について解説します。
測定結果には誤差が生じる可能性がある
被リンクチェックツールを使うときに忘れてはいけないのが、「測定結果には誤差が生じる可能性がある」ということです。
これは、各ツールが独自のクローラーを使って情報を収集していることが原因で、被リンク数やリンク元のドメインに関するデータに若干の違いが出ることは珍しくありません。ここを理解しておけば、複数のツールから得られるデータを比較検討することで、より広い視野で自サイトのSEO状況を把握できます。
被リンクの質の評価はあくまで目安
被リンクチェックツールが提供する、リンクの質や権威性に関する評価はあくまで「目安」です。なぜなら、これらの指標は各ツールの開発者によって独自に設計されたものであり、Googleなどの検索エンジンが公式に認めているわけではないからです。
これらのデータを利用する際は、それが目安であることを念頭に置き、絶対的なものとして受け取らないようにしましょう。
まとめ
被リンクとは、他のサイトから自社のサイトにつながるリンクのことです。被リンクが多いほど、検索エンジンはウェブサイトを価値あるものと判断しやすくなります。しかし、闇雲にリンクを集めればいいというわけではありません。低品質なリンクを避けて高品質なリンクを増やすことで、信頼できる価値のあるサイトとして、検索結果の上位に表示されやすくなります。
また、自社サイトと競合サイトの被リンク状況をチェックできれば、サイトの現状を知るだけでなく、今後のSEO戦略を修正することも可能です。被リンクのチェックツールには無料のものから、より高度な分析機能を備えた有料のものまで、ニーズに合わせたさまざまな選択肢があります。
ただし、ツールを使う際は測定結果には誤差が生じることがあることを忘れてはいけません。被リンクの質の評価はあくまでも目安として捉え、データを比較検討することが、効果的なSEOにつながります。
この記事を参考に、より効果的なSEO戦略を立てるために、自社の状況や目的に合った被リンクのチェックツールを使ってみてくださいね。