入社から3年も経ち先輩になったビジネスパーソンは後輩も増えてきますので、仕事を進めていくためには自分の仕事だけを遂行しているだけでなく後輩とうまく付き合っていくことが必要になります。
特に日本の企業では先輩後輩の関係が重視され、後輩を適切に指導することが人事評価のひとつになる会社もあります。
後輩とつき合う際には、コミュニケーションの取り方に注意することや信頼されるためのポイントを理解しておくことが大切になると思います。
後輩との付き合い方
企業に入社して間もない頃は学生から社会人への切り替えの期間で、社会人として学ぶことや自分自身の仕事を覚えることに夢中の時期だと思われます。
3年ほどになると社会人としての自覚ができて仕事も覚えてくるので、周囲の人間関係を配慮することや後輩について考える余裕も出てくると思います。
後輩と付き合う時にはどのような内容の会話をするかが大切になります。先輩として会社の内容を正しく伝えて将来のビジョンについて語ることができることや後輩が進む方向を示すことができることが必要になります。
自分が入社してからの数年を思い出して仕事上で困ったことを指導することも必要なことで、仕事上の具体的なアドバイスをしてくれる先輩は頼りになるので後輩から信頼されます。
学生時代から体育会などに所属していた人は先輩後輩の付き合いの経験があるので付き合い方に慣れていると思いますが、社会人のつき合いは学生とは違う点があり特に公私の区別をつけるように気を付けることが大事です。
好かれる先輩と嫌われる先輩
後輩は会社の新しい環境に馴染めるかどうかに不安を感じていることが多く、新しい環境に溶け込むために周囲の人間とコミュニケーションを早く取りたいと思っています。
そのような状況で好かれる先輩は、後輩が仕事などの相談を気軽にできる雰囲気を持っている人です。後輩は先輩とのコミュニケーションをきっかけにして会社の人間関係の輪が広がることで、徐々に会社の環境に馴染めるようになっていくと思われます。
逆に嫌われる先輩は、先輩であることを鼻にかけて後輩を見下すような態度を取り気軽に話しかけにくい人です。先輩が話しかけにくいと後輩は仕事の相談などを控えますので、コミュニケーションが取れなくなり仕事も進まなくなるので業務上のマイナスになります。
先輩が仕事を遂行する実力がないことも後輩に嫌われる原因になります。後輩は早く仕事で一人前になりたいと思っている場合が多いので、仕事のことを聞いても適切な返答が得られない先輩は嫌われ相談もされなくなると思われます。
後輩とのコミュニケーションの取り方
後輩とコミュニケーションを取る時は言葉遣いに気を付けることが大切です。同じ言葉の意味でも言い方によって後輩がやる気になることがある一方、後輩がやる気をなくすこともあります。
失敗をするなという叱責などの後輩の行動を禁止し否定するような言い方は、後輩のやる気をなくす恐れがあるので注意が必要です。後輩の失敗に対しても肯定的な言葉をかけコミュニケーションを取ることで後輩はやる気になると考えられます。
後輩は何度も失敗をしがちであり、失敗した時にすでに自責の念を持っていると思われます。その上に畳みかけるように叱ることはやる気を失わせることになります。むしろ失敗した後輩を認めて次に期待することを伝えることで、後輩のやる気が出ると思われます。
先輩は自分が伝える言葉が後輩にどのような影響を与えるかを予測することが大切です。後輩に対してやる気を出させる言い方なのかやる気を失わせる言い方なのかを判断して、コミュニケーションを取ることが必要になります。
先輩が後輩に信頼されるためのポイント
後輩から信頼される先輩になるためには、先輩に後輩を育てる能力が備わっていることが必要です。先輩が後輩の個性を見極めた上で、それぞれのレベルに応じて丁寧な教え方をすることが必要になります。
先輩が信頼されるためには、先輩自身が職務を遂行する仕事の実務能力を持っていることも必要です。たとえば営業では接客の基本を正しく教える能力が必要であり、経理では決算などについて正確に伝えられる能力が必要です。
後輩に信頼されるためにはお互いのコミュニケーションを上手く取ることも必要です。はじめに後輩がどのような考えを持っているかを確かめるために、後輩の意見を真剣に聞くことが大事です。その上で的確に答えることや上司に伝えることが必要になります。
先輩が後輩を親身になって育てることは、先輩のレベルの向上にもつながります。後輩に教えることは、先輩の勉強にもなり刺激にもなります。後輩に教えることで先輩自身が向上することで、後輩から更に信頼されることになります。
先輩が後輩と上手く付き合い好かれるには
先輩が後輩と上手く付き合って後輩に好かれるためには、まず先輩が会社のビジョンや方向性を後輩に正しく伝えて信頼されることが必要になります。
後輩はまだ新しい環境に馴染めない状況ですので、後輩が気軽にコミュニケーションを取れるような雰囲気を作ることも大事です。
後輩が話しやすい先輩になることは、後輩に好かれる先輩になることでもあります。後輩のレベルに応じて後輩を育てることも重要なことで先輩自身の向上にもつながると思われます。
