学生時代の「おしゃれ」とは違い、社会人の「身だしなみ」とは、相手に不快感を与えず、清潔感のある良い印象を持たれるようにすることが重要になってきます。最初のうちは、この学生と社会人で要求される「相手を慮る心」のギャップに困惑してしまうのではないでしょうか。
このコラムでは、社会人として恥ずかしくない「身だしなみ」を詳しく説明していきます。新社会人としてこれから頑張る人も、すでに社会人として活躍している人も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
そもそも身だしなみはなぜ大事なのか?
皆さんは初めて会う人の印象を決める時、どこを見て判断をしていますか?
例えばボサボサのヘアスタイルでだらしない恰好の人と、清潔感がある短髪のヘアスタイルでスーツを着ている人がいるとします。あなたはどちらの方が印象が良く、また一緒に仕事をしたいと思いますか?
間違いなく多くの人が後者の方を選ぶでしょう。印象も良くみえますし、信頼できると思います。友達関係であれば「人は外見より中身!」という人も多いですが、社会人になると深く相手と関わるようになるまでに時間がかかります。
そのため、残念ながら初めて会う人の印象は外見で判断する人がほとんどです。仕事に対しての誠意や熱意を示すのにも、第一印象がとても大事になってくるのです。
初対面で良い印象を与えるには?
服装や靴をしっかり手入れする
身だしなみで重要なのが「清潔感」です。シミやほこりがついた服、アイロンがけのされていないワイシャツ、汚れている靴などはもちろんNGです。
清潔感のなさは「この人は仕事ができなさそう」「期限を守ってくれなさそう」「書類をすぐなくしそう」といった、着ている人物の評価を下げる原因になりがちです。
このように相手に悪い印象を与えてしまいますし、そんな人に仕事を任せたいとは思えませんよね。家を出る前に、きちんと自分の恰好を確認するように癖付けましょう。
清潔感のあるヘアスタイルに
ヘアスタイルも服装や靴と同様に「清潔感」が大事です。男女ともに、顔がはっきりと明るく見えるようにしましょう。
男性は、襟足がワイシャツの襟にかからない程度の短髪だとさわやかな印象を与えてくれます。ヘアスタイルも無造作なものよりも、くしやブラシでしっかり整えた方が清潔感が増し、すっきりするのでおすすめです。
女性は、お辞儀をする際に髪が顔にかからないようなヘアスタイルを心がけましょう。肩より長いロングヘアの方は、結わいていると好印象です。
TPOに合ったデザインを選ぶ
TPOとはTime(時)Place(場所)Occasion(場合)を略したものです。時と場所と場合をわきまえて、それに合ったデザインを選ぶことが大切です。
例えば、カジュアルなアパレルブランドショップに勤めている人がスーツを着ていると違和感を覚えますよね。同じように、社会人になると勤めている会社に合わせた服装が求められるのです。会社の組織の中で浮いてしまわないようなデザインを選ぶように心がけましょう。
細かいところまで気を配る
肌や爪、ヒゲなど、細かいところの身だしなみにもきちんと気を配ることを忘れないようにしましょう。服装やヘアスタイルと違って、肌のケアや爪、ヒゲなどは毎日メンテナンスすることが大切です。
一度怠ってしまうと、それだけで印象が下がってしまうこともあります。特にヒゲは相手に不信感を与えやすいので、きちんと毎日剃るようにしましょう。
女性が大切にしたい身だしなみポイント
女性の服装について
スーツは、基本的にベーシックな無地のものを選ぶと着回しもできるのでおすすめです。
サイズが合っておらず、身体のラインが強調されたり、スカートの丈が必要以上に短かったり、スリットが深く入っていたりするものは、悪い印象を与えてしまう恐れがあるので避けるべきです。
冬になるとタイツを着用する人がいますが、タイツは一般的にカジュアルなものとして分類されてしまいます。ビジネスの場ではストッキングを着用することが望ましいでしょう。
女性は男性と違い、職種によってスーツではなくオフィスカジュアルが認められているところもあります。それでも華美なデザインは避け、清潔感のあるシンプルなデザインや色合いを意識したほうが無難でしょう。
急な来客にも対応できるように、ジャケットなどを用意しておく工夫も大切です。
女性の服装以外の身だしなみについて
冒頭でも説明した通り、「身だしなみ」は学生時代の「おしゃれ」とは違います。学生時代に良いと思っていた服装やヘアスタイル、メイクが、社会人になると相手に不快感を与えてしまうこともあります。
「身だしなみを整える」ということは、「おしゃれをする」のではなく「清潔感のある恰好をする」と考えるようにしましょう。
男性が大切にしたい身だしなみポイント
男性の服装について
スーツやシャツに余裕がありすぎたり、逆にピチピチだったりすると、相手に「だらしがない」と悪い印象を与えかねません。
デザインや機能性にこだわるのも良いのですが、まずはスーツのサイズが自分に合っているのかをショップ店員にきちんと確認してもらうことが大切です。
男性の服装以外の身だしなみについて
相手は意外と細かいところまであなたのことを見ています。肌が汚かったり、爪が伸びていたり、ヒゲが生えてしまっていると自己管理ができていないと思われ、相手に不信感を抱かせてしまう原因になります。
一度不信感を持たれてしまうと、それを覆すのはとても大変です。清潔感のある良い印象を持ってもらえるように、きちんとケアや処理をしましょう。
まとめ
身だしなみを整えることの重要さについて、ご理解いただけたことと思います。
いくらあなたに実力があったとしても、身だしなみが整っていなければ相手からの評価は不当に下がってしまいます。逆に身だしなみを整え、清潔感を保つことで、相手に不信感を与えることなく、それだけで信頼を得ることができるケースもあるでしょう。
新社会人の方はもちろん、社会人としての生活に慣れてきた方も、自分の身だしなみがきちんとできているのかを一度見直してみてはいかがですか?